- 441 名前:風と木の名無しさん:2007/01/09(火) 12:56:18 ID:2YaCpPKN0
- だが断る
- 442 名前:風と木の名無しさん:2007/01/09(火) 14:29:30 ID:SdSX7zlBO
- >>441
それしか言えねぇのか貴様は。芸がないヤツだな。
- 443 名前:風と木の名無しさん:2007/01/09(火) 15:01:09 ID:8ax9VvOF0
- だが断る
- 444 名前:風と木の名無しさん:2007/01/09(火) 17:31:46 ID:SdSX7zlBO
- >>443
会話になってねぇよwww
- 445 名前:風と木の名無しさん:2007/01/09(火) 17:36:25 ID:+t+4Sw8R0
- >>443
そこは「だがそれがいい」を使わなくちゃ。
- 446 名前:風と木の名無しさん:2007/01/09(火) 19:27:13 ID:rK10KqqOO
- 久々に覗いたら美味しそうなSSが(・∀・)吸血鬼たん続き楽しみにしてます!
- 447 名前:柿手:2007/01/09(火) 20:13:58 ID:9g/uC0mi0
- >>381続
ランプを手に男の傍らへと歩み寄った平太の横で、
清一郎は男の命じるままに、上半身を前に深く折り曲げテーブルへ両手をついた。
そのまま足を広げ、長椅子に座る男に向かって臀部を突き出した格好のまま動きを止める。
「普段ならば、この尻を晒すまでにあれほどに頑なに抵抗するというのに」
清一郎のむき出しの臀部をステッキで小突きながら、男がくつくつと笑った。
「いつもこれだけ従順であれば、毎晩痛い思いをしなくてすむものを」
男の言葉に、平太は首をかしげた。
「いつも? 毎晩?」
痔のことは誰にも相談していないと言っていたのに。
男の口ぶりだと、まるでこうした行為が日常茶飯事のように聞こえる。
怪訝そうな平太の呟きに、清一郎が狼狽えた声をあげた。
「違うんだ、平太、それは、ただ」
姿勢を崩し振り向こうとした清一郎の背に、男のステッキが無造作に振り下ろされた。
軽く打たれただけなのにも関わらず、びくりと清一郎の体が強く震えた。
「マスターノ名ニオイテ命ジル」
今まで聞いたことがない、不思議な旋律を帯びた声だった。
「我ガ許スマデソノ姿勢ヲ保テ。我ガ許スマデ声ヲ発シテハナラヌ」
金縛りにあったかのように、清一郎の体が硬直した。
「清一郎、どうかしたのか?」
平太の問いかけにも清一郎の答えはない。
代わりに悔しそうな歯軋りが、清一郎の口から漏れ、
ガラスのテーブルに置かれた手から、爪を立てる不快な音が響いた。
「相変わらず強情なことだ」
清一郎が発する耳障りな音に、だが男は心地よさげに笑った。
「では、診てやるとするか」
男の言葉に、平太は慌ててランプを清一郎の尻の傍へと近づけた。
揺れる灯りに照らされて、清一郎の白い肌をより一層引き立たせる。
すらりと伸びた両足は、脛毛までも全てきれいに剃りとられているせいか、
まるで年若い女のそれを見ているようで落ち着かない。
ごくりと平太は唾を飲み込んだ。
- 448 名前:柿手:2007/01/09(火) 20:15:30 ID:9g/uC0mi0
- (治療をしている最中に、俺はなんて不謹慎な)
そんな平太の様子を横目に眺めながら、
男は楽しげに、ステッキを清一郎の肛門にあてがった。
「まずは、穴の具合を確認してやろう」
「なっ!」
平太は危うくランプを取り落としそうになった。
「待ってください」
慌てて平太は、男の持つステッキに手を伸ばした。
「そ、そんな固いものを差し入れるなんて無茶です」
勢い余って半ば叩き落とすようにしてステッキを奪いとると、男の瞳がすっと眇められた。
「我に意見する気か?」
間近でみる男の整い過ぎた容貌は、作り物めいていてなんだか怖い。
「あの、俺、別にそんなつもりじゃ。でも痔の診察をステッキなんかでやるのは――」
怖気る心を叱咤して何とかそれだけ反駁したが、男の追及は緩まなかった。
「では、我にどうしろと?」
「どうって……その、ええと…………それは、やはり、指で、あの」
「つまり、この我に、他人の排泄器官に手を入れよと。そうおまえは言うのか」
「それは……」
そう改めて口にされると、随分と失礼なことを男に頼んだような気になってくる。
平太の額に冷や汗が浮かんだ。
厚情に甘えて、こんな立派な屋敷に住む外国人の医者に、
痔の相談をするなど、やはりあつかましかったのだろうか。
「すみません。俺、考えなしで。貴方さまのような高名なお医者様に失礼なお願いを。
でも、清一郎はとても痛がっていて……その、やはり素手でないと……」
しどろもどろになった平太を見詰める男の瞳に、
罠にかかった獲物を値踏みするかのような、狡猾な光が宿った。
「――ならば、おまえがやるがよい」
「俺が……ですか?」
あまりに意外な提案に、平太は目を瞬いた。
「そうだ、おまえが、自身の指を使って、セイイチロウの中を診てやればよい」
清一郎が首を微かに左右に振り、何かを訴えるかのように、くぐもった呻き声をあげた。
そんな清一郎の様を見て、男の笑みが深くなる。
- 449 名前:柿手:2007/01/09(火) 20:16:13 ID:9g/uC0mi0
- 「どうやらセイイチロウもそれを望んでいるようだ」
「でも、俺、診察なんてできません」
「指示はしてやろう。セイイチロウも我などよりおまえの指の方が喜ぶだろう」
男の言葉を平太は心の中で反芻した。
言われてみれば確かにそれは一理あるかもしれない。
いくら診察の為とはいえ、恥部を他人に触られることは清一郎だって恥ずかしいだろう。
ならば、赤の他人よりも、気心の知れた幼馴染の自分がやった方が、
清一郎にとっても精神的な負担が少ないのではないだろうか。
「わかりました。俺でできることなら」
そんな平太の返事に被さるように、蝶番の軋む音とともに扉が開きカワホリが姿を現した。
「お申し付けのものをお持ちいたしました」
カワホリが押してきた銀色のワゴンには、
色とりどりの珠が施された美しい宝石箱が幾つも並んでいる。
男がカワホリにこれまでの経緯をかいつまんで告げると、
カワホリは心得たといったふうに頷いた。
「では、まずこれを」
カワホリは、箱の一つから十字の印がついた赤い缶を取り出した。
戦前からある平太もよく見知っている市販の軟膏薬だ。
どんな得体の知れない異国の薬が出てくるかと内心不安だった平太は、
ほっと胸をなでおろした。
カワホリに言われるままに、右の人差し指と中指に塗りつける。
「セイイチロウさまが痛みを感じないよう、じっくりと優しくほぐしてあげてください」
「ほぐすって、でも、あの、どうやって」
「指の平で擦るように。赤ん坊の肌を撫でさすって可愛がるような感触ですよ」
カワホリが、平太の前で実際に仕草を真似てみせる。
丁寧な手ほどきに、平太は感謝の言葉とともに素直に頷いた。
「清一郎、痛かったら、ちゃんとそう言えよ」
そう清一郎に声をかけると、左手のランプをカワホリに預け、平太は床に正座をした。
清一郎の臀部が顔の正面に来るのが、なんだか気恥ずかしい。
バランスを取る為に左手で清一郎の双丘の片方を掴むと、清一郎がびくりと体を震わせた。
「清一郎、そんなに硬くなるなよ。大丈夫、丁寧にやるからさ」
清一郎の緊張をほぐすように笑いながらそう告げると、平太は指を差し入れた。
- 450 名前:柿手:2007/01/09(火) 20:16:53 ID:9g/uC0mi0
- (あれ……)
予想に反して、指はすんなりと清一郎の中へと入った。
平太は拍子抜けした。
もちろん、肛門に指を入れるなど初めての経験だったが、
なんとなく、もっときつく締まっているものだと思い込んでいたのだ。
清一郎も特に痛みを訴えるような仕草はしていない。
人差し指を回すようにして薬を壁に塗りつけて滑りをよくしてから、
少しためらってから中指も入れてみる。
指を二本に増やしたというのに、それほどの抵抗もなく、
清一郎は平太の指を飲み込んだ。
「どうですか、感触は?」
カワホリが問いかける。平太は曖昧に小首をかしげた。
「すみません。患部の位置とかは、俺、よくわかりません、ただ……」
「ただ?」
「あの、なんか思ってたより、ゆるいっていうか、締りがないっていうか」
平太が正直に思ったことを口にすると、
カワホリは何がそんなに可笑しいのか肩を揺すって笑い転げた。
「マスター、セイイチロウさまのお体をもう少し労わってあげませんと」
「我のせいにするな。毎晩無駄に抵抗するセイイチロウが悪いのだろう」
「ですが、そう手荒に扱っていては、気に入りの玩具もすぐに壊れてしまいますよ」
窘めるようなカワホリの言葉に、男は憮然とした表情で低く唸った。
「……自重はしよう」
どこか拗ねたような男の声に、カワホリは苦笑しながら清一郎を振り返った。
「よかったですね、セイイチロウさま。ご友人の協力の賜物ですよ」
口元に笑いをとどめたまま清一郎の顔を覗き込んだカワホリは、
だが、次の瞬間、やや意外そうに眉根を寄せた。
「おや、先ほどから随分と大人しいので妙だと思っていたのですが、
声を封じていらっしゃるのですか。せっかくの珍しい出し物の最中なのに味気ない」
男は小さく舌打ちした。
「ああ、しまった、忘れていた。セイイチロウ、もう口を開いてもよいぞ」
男の言葉に、清一郎の体がびくりと跳ね、
平太の指の動きに合わせるように、清一郎の口から呻きとも吐息ともとれる声が漏れた。<続>
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