- 461 名前:風と木の名無しさん:2007/01/11(木) 23:16:46 ID:orNutiERO
- 吸血鬼タソGJ!!
今後の展開が楽しみ
- 462 名前:風と木の名無しさん:2007/01/12(金) 01:40:51 ID:aQfDKO9f0
- 吸血鬼タン、おおっつ!
救出劇と報復に期待!
- 463 名前:風と木の名無しさん:2007/01/13(土) 04:15:38 ID:aPfJu5FwO
- l-w.jp/hp
パスない…ランキングアップさせたいだけか
- 464 名前:風と木の名無しさん:2007/01/13(土) 10:53:48 ID:2UNbHXiMO
- >>463
いまどきこんな騙しサイトにひっかかるバカいるのかね?
- 465 名前:風と木の名無しさん:2007/01/13(土) 11:51:08 ID:aPfJu5FwO
- バカです………………
- 466 名前:風と木の名無しさん:2007/01/13(土) 11:59:30 ID:hqORTDSEO
- 2にアドレス貼って興味本位の人にクリックさせてランキングを狙うわけか
典型的な厨行動だな
- 467 名前:風と木の名無しさん:2007/01/13(土) 12:12:51 ID:LxF481BK0
- 凄まじくどうでもよくね?
ageた挙句どうでもいいもの貼るような子はこれ以上書き込まずに半年ROMれ。
- 468 名前:風と木の名無しさん:2007/01/13(土) 12:16:19 ID:aPfJu5FwO
- 嫌じゃカス
- 469 名前:テュランの筏1/12:2007/01/15(月) 12:02:22 ID:QLszGM7g0
- 十日目
僕が観察して報告した内容を、クリフは真剣な表情で、床に書きこみはじめた。
器用にボトルのキャップを利用している。数値と線で、僕には暗号にしか見えないが。
「ありがと、な。また明日も頼む」
そう言い、クリフはタープを広げはじめた。僕はあわてて、彼の腕をとった。
「待ってよ。話したい事あったんだ。
まず手始めに、クリフが手に入れた分は返さなくちゃ、僕の気がおさまらない」
クリフはそれに答えず、僕の手をすりぬけて、タープの中に入りこむ。
このまま僕を無視して、眠ってしまうのかな……
そう思っていると、クリフは不思議そうに見上げた。
タープの空いた一人分の隙間を指さす。
「寒いだろ。立ち話も何だから、一緒に包まろうぜ」
僕は喜びに躍り上がらんばかりだった。意気揚揚と隣に座りこむ。
開口一番の話題は、その喜びに水がさすような、盛り上らないものだったけれども。
「水と食料は智士のものだ。俺が酔っ払った時……食い荒らした分。
そうでもしなきゃ、俺の気がすまない。お前より……先に、な。
もし、足りなければ言ってくれ。これ以上この件は、言いあいなし。いいか?」
それはあまりにも一方的であったが、彼の信念は、僕に揺るがす事は出来ない。
「分かった……もう十分。必要以上僕に渡したりしないなら、了承する」
クリフは黙ってうなづく。タープの中は、暖かな空気がたまりはじめていた。
僕らは食料の件に蹴りがついたのをいい事に、この過酷な国の現実からも目をそらそうと、楽しかった思い出ばかりした。
- 470 名前:テュランの筏2/12:2007/01/15(月) 12:03:16 ID:QLszGM7g0
- 明け方頃、タープの表面をたたく音に気付いたのはクリフだった。
「容器を!」
叫ぶが早いが、空ボトルのキャップを開けながら、天に向かってかかげている。
僕もすぐに悟った。天からの水の恵み、雨。
スコールはない季節だと言っていたけれども、やっぱり神様はいるものだ!
ありったけのボトルを並べ、高く持ち上げて、どんよりたたずむ暗雲に近づけた。
生まれてはじめてだ。雨の日がうれしいなんて事。
クリフは二の腕をごしごしとこすっている。
ずっと海水で洗っていたせいか、真水に磨かれ、白い肌はよみがえったように輝いた。
僕もそれにならって、首筋と、それから頭をわしわしと掻いた。
髪の毛をつたい落ちる、水の感覚がこれほど気持ちいいとは!
「あ、そうだ。楊玲にも教えなくちゃ」
「もう、起きている」
クリフが指さす先には、トランクにもたれて空を見あげる楊玲の姿があった。
顔をうつ細い雨粒。ぼんやりとうつろに開いている口。
身体はタープにくるまったまま、顔には表情らしいものはない。
その脇では、傘を広げて、不愉快そうに眉をひそめる藤吾の姿があった。
黒い紳士用折りたたみ傘を肩に乗せ、舌打ちせんばかりの勢いで、曇り空を見上げる。
あの剣幕じゃ、そのうちに雨雲も逃げていってしまいそうだ。
僕の予感はあたり、日が完全に昇りきる前に雨は止んでしまった。
それでもたまった水を集めると、ボトル一本分にはなった。
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