ついにブラックアウトも10周年という節目を迎えました。
飽きっぽい性格の私が、10年間ゲームについて書き続けたとことについては「一体この10年何をやってきたんだ俺は」という思いで一杯です。
しかしながら、こうして批評を書きホームページを作ってきたことが今の仕事に多少なりとも繋がっていることから、この10年は決して無駄ではなかったのでしょう。
そう思わないとやっていけません。
そんなわけで、10周年企画に選んだのは「虚ノ少女」です。
本作の前編であるカルタグラと殻ノ少女が頗る面白かったことから、選定した次第です。
実に5年ぶりにまともな発表があったGARDENにしようかとも思ったのですが、本当に出来るのか怪しいですし今更ですしね。
いささか暗いですが、確実にプレイ出来て(ここが一番重要)、楽しめるであろうこちらにしました。
これ以上前書きは必要ありますまい。早速プレイ開始と行きましょう!
インストールしたところ、4.32GBありました。昨今のゲームとしては普通でしょうか。ちなみにディスクレス可。
前作殻ノ少女にはなかったのですが、このメーカーのムービーはやはり素晴らしいです。
エロゲーに有り勝ちな、イベントCGを繋ぎ合わせて終わるような安っぽさがない。
シルエットの使い方、その中に映し出される景色の有り様、テクスチャの選び方、テンポとセンスの良さが光りますね(蝶の動きは微妙ですが)。
主人公は前作から引き続き、探偵時坂怜人。時代は昭和32年。
横溝正史の金田一シリーズに出てきそうな怪しげな昭和感がまだ残る時代です。
本作をプレイするに当たって私の願いは唯一つです。それは
ゆかりんを攻略したい!
……嘘ですよ?
……半分だけ。
※ゆかりんとはショートカットで着物姿が似合う全国のお兄ちゃんが理想とする妹のひとりのこと。家事万能で常に兄を気遣う非の打ち所のない大和撫子である。
開始早々に過去編(?)が始まったんですが、これ、マニアックなチョイスですね。
祠草というカルタグラ以来の気になる単語が出ているんですが、実際のところ見せたいのは「千鶴×文弥」ですよね。
この二人、興味深い過去の持ち主ではありましたが、冬子の家族でありながら実際は重要なポジションになかったはずです。
それがまさかここまで大きな扱いをされているとは……。胸もそんなに大きかったとは……。
他のキャラも色々登場しているので、とりあえず過去編のヒロインファーストインプレッション。
◆砂月……謎多き過去編のヒロイン。精神分裂症の傾向あり
苗字や出身地も明かさない謎に包まれたヒロイン。
何やら精神病を患っているらしく、鏡の前で自分と会話するのがクセというかなり危ない少女。
着物が似合う美女なんですが……。
◆雛神花恋……過去編主人公の双子の妹
妹なのに兄に恋心を抱くというお兄ちゃん大好きっ子。
ヤキモチ焼きなところが可愛らしいところ。
でもやっぱり攻略出来ないんだろうなあ……。
◆嵩宮めぐり……お洒落大好きぐり子
そのまま現代のゲームに出てきても通用しそうな感じ。
戦前でもこういう感じの子っていたんでしょうねー。
多分サブキャラみたいなヒロインだと思います。
ということはやっぱり、どっかで死ぬんじゃないかしら。
◆二見憂……眼鏡×着物の旅館の若女将
うーん、途轍もなく地味。
こんな地味なキャラは久々に見ましたわい。着ている着物は派手なのにねぇ。
残念ながら私はメガネっ子に興味がないので、対象外なんですが……。
◆沢城菜々子……年上看護婦お姉さん
凄く明るくて良い感じのお姉さんなんですが、影がありそうな気が。
これまでのここの会社のゲームの傾向から、こういう子こそ売春とかに手を染めているんじゃないかという気がします。
自発的にというよりは、父親の仕事の「手伝い」とやらで、何か怪しいことやってそう。
10年サイトを運営してると考え方が歪んでくるようです。
◆朽木千鶴……実は巨乳だった冬子の母親
全国のお兄ちゃんお待たせしました。
紫といい花恋だけでなく、お兄ちゃん大好きな妹キャラがここにも。
やっぱり兄思いの妹というのは、男の一つの夢なんでしょうかっ!?
今回、巨乳がトレードマークということが判明した千鶴お姉さん。
一気に影のヒロインへとポジションを押し上げた今作一番の成長株です。
現代編とか前作では完全にアウトオブ眼中だったわけですが、何で過去編ではこんなに可愛いんだ!?
でも妹ってことは、やっぱり攻略(以下略)
というかこれひぐらしっぽいですね。
雛神とか祟りとか製薬会社とか、雛見沢を連想させるようなキーワードがたっぷり。
偶然の一致と思いたいですけど。
今更ながら、このメーカーのヒロインの扱い方がようやく分かってきました。
殻ノ少女からの続きですから、流石に驚きはしませんでしたが、それでもちょっと……ねぇ?
あ、ご心配要りません。我らが千鶴様は健在です。
しかし今回は効果音に磨きがかかってますね〜。グチャッ!とかグチャグチャグチャ!とか。
音楽が幻想的だったので綺麗な感じを演出していたとも思うんですが、効果音のせいで普通に気持ち悪いです。
(ただし本作の場合、半分ぐらいほめ言葉だったりする)
これで過去編は終了しました。選択肢がなくて読むだけだったので長い回想みたいな感じでしょうか。
最後の最後で事件が起こるのですが、全体的に普通の学園物っぽくてイマイチ感が……。
ようやくバシバシ事件調査を行う現代編に戻れます。
千鶴の写真が現在にどのような影響を及ぼすのかに注目ですね。
◆時坂紫……兄思いの妹。謂うまでもなく本作の裏ヒロイン
全国のお兄ちゃん(以下略)
結局今回も攻略出来ないんだろうなあ……無念。
この時代でも家で着物です。着物少女、良いですなあ。
◆葉月杏子……幼なじみの喫茶店店長
個人的に前作のヒロインは冬子ではなくて杏子だと思ってます。
今作では幼なじみ兼セックスフレンドってことになっているようです。
実に物語的な都合の良い存在になってしまったのが少々残念。
ちなみに初音は店を辞めたようです。秋五も時坂も取られたんじゃ出る幕ないよね。
◆高城夏目……エロい女医
紫と杏子は前の絵の方が好きだったんですが、夏目さんに関してはこっちの方が断然色っぽい!
口がおちょぼ口っぽくなっているところがホクロを強調していて何か艶っぽさを感じてしまいます。
というかその片メガネ、取れないんですかね?
◆茅原雪子……引っ込み思案な転校生
おそらくメインヒロイン扱いの、ちょっと暗い感じの転校生。
外見が冬子に似ていなくもないんですが、冬子のインパクトと比べると印象が薄すぎます。
ポイントは、実の親がいないというところでしょうか? しばらく様子を見ましょう。
◆茅原冬見……雪子の母親の保母さん
主人公の年齢的には、こちらの方がヒロインに近い感じがしますが……。
雪子の育ての母ってことになります。
明るくて元気な感じのお母さんです。
◆鳥居小羽……紫の友人。メガネの元気っ子
トジ子に代わる友人担当。無駄に元気な辺りもトジ子と同じ。
多分被害者担当でしょう。
◆白崎未散……自傷癖のある眼帯少女
精神的に参っている感じの少女。
外見からしてかなり特異なポジションにいるものと思われます。
まだ散らないという名前からして不吉な予感が……。
◆蒼木冬史……カルタグラから復活した伝説のヤクザ。今はジャーナリスト
再登場となった冬史姉さん。
祠草絡みとなればこの人が出ないわけにはいかないでしょうね。
ただ、どう転んでもジャーナリストって柄じゃない気がするんですが……。
以上。
オールキャストかと思ったんですが、和菜は出なさそうですね。
タコ焼き屋の親父が出ているのに何故?
個別ルートがあるのか分からないというか、そもそも冬子がまだ出てきていないのが気になります。
とりあえずは……紫狙いで。
雪さん「推理を捗らせるためには栄養補給をしなくては。はい、温かい紅茶が入りましたよ」 YAMA「ありがとう。……いつも雪さんの入れてくれる紅茶は美味しいなあ」 雪さん「うふふ。ありがとうございます。ところでブラックアウトが10周年だとか」 YAMA「まあね」 雪さん「このコーナーも随分前から続いてますよね」 YAMA「今調べてみたんだけど、ゆのはなプレイ記から始まっているみたいだよ」 雪さん「2005年発売の作品ですから8年以上続いているんですね」 YAMA「何の予告もなしに始まっているあたりが凄いな」 雪さん「うふふ……。YAMAさんは思い付きで行動されるのがお好きですから」 YAMA「何だか年を経る毎に雪さんが少しずつ毒舌になってきているような……」 雪さん「何か仰いましたか?」 YAMA「い、いや、何も。それより推理推理」 雪さん「これ、犯人は被害者と知り合いの女性ですよね」 YAMA「ん? 多分そうだね」 雪さん「すると、有力候補は二人に絞られてしまうのではないでしょうか」 YAMA「え、えっと……」 雪さん「それも片方が集落にいるとすれば、ほら、こちらの方になってしまいませんか?」 YAMA「せっかく推理しようとしてたのに……(涙)」 雪さん「今後もいつもの感じで続けていきますので応援よろしくお願いいたしますね(ニコッ)」 |
ふーむ……連続殺人事件の犯人はこれまでの台詞から考えると、人形集落出身者の女性でほぼ決定でしょう。
しかもぐり子の知り合いということは、●●しかいないでしょう。これはほぼ確定。
●●が重度の○ラコ○ということを考えると、結婚阻止が動機になり得なくもありません。
ただ、そうなると▲▲が千鶴の写真を取っていったのはどういうわけなんでしょうか?
重要な証拠と思われた千鶴の集合写真ですが、周囲に何か写っているわけでもなく、単に6人写っているだけ。
この中の誰かがおかしいとか? 一番怪しいのは砂月ということになりますが、一見妙なところはありません。
難易度が高い間違い探しのレベルですね、これは。
概ね登場人物も出揃い、親父の名前も判明しました。
ただ、肝心の二人――冬子と葛城シン――は未だ不明。
もうね、ここまでくると冬子に固執し続けないで普通杏子に行きますよ。
どう考えても年齢的にも相性的にも最適なのは杏子でしょうよ。
というかもう、正ヒロインは杏子でいいじゃないか。
何だかね……最近、学生キャラに魅力を感じなくなってきたのよね……。
プレイヤーの年齢が冬子や紫よりずっと時坂や杏子に近くなってしまったからでしょうか。
10年前は冬子や紫の方がずっと近かったのにね……orz
ちょっと推理。完全なネタバレを含んでいるので、反転させます。
ちなみに今は弓弦から血液型の電報が届いたところです。
理人と花恋の血液型がOということは、理花がOだとしても養子ということですね。
ということは、花嫁候補は遊び人の秋弦が孕ませた実の娘ということではないでしょうか。
血族に近いものを掛け合わせる……という話も出てましたし。すると理人と花恋は祠草の子という可能性もありますね。
後、砂月はひょっとすると小夜の娘だったり? これもやはり秋弦が無理やり生ませた子ということも有り得なくはありません。
ただ、そうするとめぐりと憂も秋弦の子ということになり、やや不自然な気もしてきますが……。
いずれにせよ、連続殺人の犯人は集落の人間かつ秋弦のメモを読めた人物ということで、花恋若しくは花恋の指令を受けた者で確定でしょう。
花恋自身が他の者に指令を受けている節もありますので、真の親玉は分からないのですが。
それにしても謎がまだまだ残っています。
しかもこの雛神絡みは、冬子の話がさっぱり出ないですし、今までの2作の傾向からすると多分前半戦ですよね。
な、長い……。一体いつまで続くのか。面白いから良いんだけど。
杏子エンドを目指したんですが、バッドエンド。
えのっぴドゥー!<謎の懐かしい叫び
誰もが想像するでしょうが、この件に関しては、犯人は雪子なんじゃないかな〜と。
何か病的な節がありますしね。それはかなり多くの登場人物に該当するのですが……。
それにしても、ここでバッドエンドということは、かなり巻き戻らなければなりません。
選択ミスをしたわけではないと思いますから、おそらく好感度(があるか分かりませんが)をバラけなければならないんでしょうね。
相変わらず苦労させてくれます。スキップが遅いので結構面倒くさいな〜orz
第2章 過去編のラストを見た状態
今
!?
俺はトンデモない見落としをしていたのか……。
そういうことか……。
過去編のミスリードがなんと上手いことか……。
ようやく千鶴様の写真の真相が明らかになり始めました。
この間見たのは当然何枚かの一枚ということでしょうから納得。
演出的には、集合写真のときにもそれを出しておいてもらいたかったですけど。
ここまで来て祠草と雛神の複雑な血縁関係がようやく明らかになってきたんですが、これはまさに横溝正史の世界ですね。
戦前・戦後の混乱期を交えて幾世代にも亘る近親間の色事と犯罪を描く……金田一耕助が好きな方はたまらないでしょう。
私もこういう時代背景でごちゃごちゃした血縁関係を紐解いていく展開は好きですから、楽しめております。
今のところ、連続殺人の犯人とか花嫁候補の件とかこれまで予想してきたところは概ね当たっているようです。
個人的には一番最初に書いた沢城菜々子の部分が当たっていそうなのが良かったです。
ほとんど情報がない中で当てられたのは長年のエロゲー勘の賜物というか(笑)
ただし、過去編の砂月にかかわる部分はまったく分かりませんでしたので、そこは素直に脱帽。
これで登場人物の繋がりが見えてきましたが、依然として冬子と葛城シンについては糸口が見えてきません。
一体どこをどうやって帳尻を合わせるのかが見ものです。