Rewrite プレイ記

Rewrite プレイ記
Key

 これをプレイするに至るまでは紆余曲折がありまして、詳細は6月25日7月13日の日記をご覧下さい。
 いずれにしても、今はプレイ環境が整ったので、文句なく遊べるわけです。

 このゲームはシナリオスタッフが凄まじいものがあります。
加奈」や「CROSS † CHANNEL」などを手がけた田中ロミオ、「ひぐらしのなく頃に」の竜騎士07 を招聘しているんです。
 もうこれはKeyじゃありません。Keyブランドを冠した何かです。
 麻枝氏がCLANNADでシナリオから引いたわけですが、都乃河勇人氏には任せられないってことなんでしょうねえ。
 結局音楽とQCで麻枝氏は関わっているんだから、シナリオもやって思いっきりKey色強いのにすれば良いのに。
 ただ、外注に頼ったゲームとはいえ、そのメンバーが麻枝氏に勝るとも劣らないツワモノなので、期待は出来ます。
 箱を見る限りではファンタジー調な匂いがしますが、一体どんな話に仕上がっているのでしょうか?


第一回

 いつものチェックから。
 必要空き容量は8GB以上。DirectX9.0に完全対応したグラフィックカード必須。ディスクレス不可

 いつもより高性能(といっても今では標準装備)を要求するだけあって、とっぱじめのタイトル画面に至る数秒すら動画演出が施されています。
 OPムービーはいつものKeyと同じです。すなわち、イベントCGを交えてキャラ紹介し、ひたすらイベントCGを流し続ける内容。
 キャラ紹介の演出が凝っていて、キャラ絵の後ろで魔方陣のようなものがクルクル回っています。
 気になったのは、ムービー後半で既にネタバレっぽい「こことは別の世界」のようなものが出ていたこと。
 それ以外は、クオリティー的に問題のないものになっています。ただ、キャラの3サイズまで出ていたのは何故(^^;

 雰囲気的には普通の学園物っぽいですが、「霊」とか「超能力」という単語も出てきていますね。
 主人公はプレイヤーには分からない秘密を持っているようで、ヒロインもどこか謎を秘めています。
 とりあえず、メインヒロインが全員出るまで進めてみます。


第二回

 うーむ、おかしい……ヒロインが皆可愛く見えるんですけど。
 ぐたーっとした顔とか、にへらっとした顔とか、その一つひとつが全部可愛いです。
 いたる絵を一番最初に見たとき可愛く感じるとか、私はついにおかしくなってしまったんでしょうか。
 確かに、ONEの頃の強烈な癖は抜けていますが、基本的な表情作りはまったく変わってないんですよ。
 呆れたときの口とか、眼の瞑り方とか、名雪や佐祐理さんや美鈴ちんにそっくりです。
 昔は最初は違和感があって段々と好きになっていったものですが。免疫が出来たのかねぇ……。

 それでは恒例のヒロインファーストインプレッション。


 ◆神戸小鳥……友達のいない幼なじみ
 なんかよく分からんのですが、このゲームの登場人物達は皆孤独な奴ばかりらしいです。
 その筆頭格がこのヒロインのようです。見たところ、実に普通で友達多そうなんですけどねぇ。
 ノリは良いんですが、公式ページの絵から連想するような、キャピキャピしたキャラではありません。
「それはどないやねん」って感じのちょっと呆れた顔が可愛いです。
 声は低くて落ち着きのある感じ。聞いていてストレスが溜まらないので結構好みです。

 ◆鳳ちはや……天然のパワーファイター転校生
 強烈な力を持ったツインテール少女です。
 絵的には、Kanonの真琴のリボンを白くしただけ(!)
 主人公を呼び捨てにしながらも丁寧語で喋るところが、萌えポイントだと思います。

 ◆中津静流……眼帯をした風紀委員
 ついに出たな眼帯娘……。
 ちょこちょこしてて愛くるしい後輩なんですが、その眼帯が謎過ぎます。
 無口でありつつ、主人公に好意を持っているようです。しかし、その眼帯が謎過ぎます。

 ◆此花ルチア……鉄拳制裁の激辛委員長
 いわゆる委員長キャラですが、眼鏡はしていません。
 キャラ的には、CLANNADの智代と被っています。
 個人的にはこういう暴力的なギャグは分かりやすくて好きだったりします。
 音楽がテクノっぽくてグッド。

 ◆千里朱音……学園の魔女
 オカルト研究会の会長という「如何にも」な先輩ヒロイン。
 結構毒舌でビシビシ攻めてきますが、それが快感です。
 正体が掴めない娘なんですが、どうも本作の秘密を握っているような立場にあるようです。
 この人の、ため息をつくような顔が好き(……どうも私は困った表情が好きらしい)。


 以上!
 どのヒロインも好きになれそうで困ってしまうのですが、一周目はちはや狙いで進めようと思います。


第三回

 喧嘩三十段……マジ許すまじ……!
 とネット始めたての頃の私なら怒ったと思いますが、今は会長の立場で涼しい顔で見ていられます。
 主人公もかなり痛い行動をとっているので已むを得ますまい。痛いと言うか芸人体質と言うか。
 これまでのKeyでは、ヒロインやサブキャラがボケで主人公は突っ込み役だったのですが、今回は逆なんですよね。
 おまけにサブキャラにも天然がいて、えらいことになってます。吉野とか吉野とか吉野とか。
 CLANNADでいえば、サブキャラの吉野が岡崎で、主人公が春原みたいな感じになっています。
 主人公がいじられまくるのはあまり好きではないんですが、面白いのでこれもアリかな、と。
 どうせなら立ち絵で春原が智代キックを浴びて顔がベコベコになったように、吉野も緑顔を見せて欲しかったですが(謎)
 そんなわけで、誰を攻略しているのかさっぱり分からないのですが、ギャグは結構笑えます。
 ただ当たり外れの差が激しいです。……いや、はっきり言うとこうです。
 吉野は面白い。瑚太郎は痛い。
 瑚太郎のノリ自体は昔のエルフやリビドーを思い起こさせるところがあって好きなんですよ。
 ただ、ヒネリがなさ過ぎてただの痛い人になっています。
 もう少し実際にアクション(池に飛び込む系の)を起こすと笑いの方向性が広がっていくと思います。
 それと他の漫画から引っ張ってきたネタが多いんですよね。ちょっとKeyらしくありません。
 その辺が今後どうなっていくのか。楽しみながら進めていきます。


第四回

 これ、本当にギャルゲーなんですか?
 始めてからゲーム内時間で20日経ちましたが、女の子といちゃいちゃしたりとか皆無ですね。別に良いけど。
 基本的には部活がベースになっていて、時たま異次元空間に放り込まれるという謎めいた展開を見せます。
「夜が来る!」とか「ナイトウィザード」的な印象もありますが、明確な悪が存在していないのが不気味です。
 ただ、異次元に放り込まれた翌日には、ドンチャン騒ぎの日常生活が何の疑問もなしに始まるわけです。
 そして連日繰り広げられる、まるで意味を見出せない吉野祭り……。
 吉野賛美のフラッシュとか、サンプリングボイスとか、大爆笑させてもらいました。
 いやはやもう……こんな悪い冗談みたいなゲーム久々ですわ(一応ほめてます)。
 これだけ進めているにもかかわらずまったく本題に入らず、ひたすら吉野ギャグ続きとはやってくれます。
 あの意味深なOPムービーは一体なんだったんでしょうか。
 果たして私は、このゲームで泣けるんでしょうか。


第五回

 ようやくちはやルートに突入しました。
 途中まで会長の出番が多くて、会長ルートかと思ったのですが、無事狙い通りにいったようです。
 ちはやは見事なまでにスタンダードツンデレで、分かりやすいです。
 ここまでストレートなツンデレもなかろうと思うのですが、咲夜が入ることで良い味付けがされているので及第点とします。

 ここまで進めて分かったことですが、やはりこのゲームはパッケージ裏から推察出来る通り、超能力バトル物のようですね。
 舞台となっている風祭市自体に秘密があるようで、それが科学的な何かなのかオカルト的な何かなのかはまだ不明です。
 ただ、いかにも普通な感じで進んでいるんですが、あまりにも非現実的なことがちらほらと。
 式紙はまだ良いとして、ぱにとかギルとかは冷静に考えると不気味すぎますって。
 ここまであからさまな不審人物……というかファンタジックな生物はこれまでなかったよなぁ……。
 多分、彼らは後半でキーパーソンになってくるんでしょうけど。
 その辺りも含めて、今までのKeyとはまるで雰囲気が違います。
 今までは現実の中に少しずつファンタジーが浸透してきましたが、今回はモロファンタジーなんですよね。
 まあ、面白ければ良いんですけど。もう少し進めてみます。


第六回

 ちはや編クリアー。

 あまりに幼すぎる展開に唖然とせざるを得ませんでした。
 よくFFとかテイルズのボスが「世界をあるべき姿に戻す」とか言ってるじゃないですか。
 あれってなんなんでしょうか。私には彼らがどうしてそうした思考に至るのかよく分かりません。
 DQの竜王みたいに世界制覇を目論むのは利己主義的で共感出来るんですが、世界を無に帰すとか言われても……ねぇ?
 一体何の得になるんでしょうか。自分の利益にならないことをして意味があるんでしょうか。
 何故こんな話を持ち出したかと言うと、本作でもこういう意味不明なことを言ってる組織が出るからなんです。
 私もFFやテイルズで遊びますよ。でも、こういうのが通用するのはRPGの世界だけ。
 ストーリー重視のADGでは苦しいですよ。プレイヤーのターゲット層が大人なら尚のことです。
 ストーリー以外にも、最後にミドウの術を身につけられる等、強引な展開もちらほらと。
 あと、もうちょっとちはやを好きになっていく過程を丁寧に描いてほしかったです。
 前半のテストまでちはやはどうでもいい感じで描かれていたので、その辺でもっと絡みがあれば良かったんですが。
 そんなわけで、このちはや編はちょっと……という評価を付けざるを得ません。

 うーむ……結構先行きが不安になってきました。
 次は小鳥と思っていましたが、バランス的に静流かルチアを選ぶことにします。


第七回

 ルチア編クリアー。

 大分期間が開いてしまいました。途中で色々書きたかったんですけどね。
 ぎぃああああああああああああああああああああ!!とか
 ふむばぁあああああああひぎゃぁああああああ!!とか(謎)
 結局、ちょっと仕事や何やらで忙しくてさぼってました(^^;

 で、率直な感想としては、意外にも面白いじゃないかと。
 ちはや編での心配が嘘のようです。サイドが変わればこうも違うんですね。
 あまりにファンタジックすぎるより、こういうトンデモ科学な方がまだ好みです。
 個人的に昔から陰謀史観的なストーリーも好きな人間なので「ガッ」の方が性に合ってるのかも。

 それと、クライマックスの展開も思ったより悪くなかったです。
 途中まで主人公のあまりの鈍感さにヤキモキさせられましたけど、最後の最後の回想シーンで納得しましたよ。
 ああ、そういや「そもそもここで既に言ってたじゃないか」と。
 あそこまでルチアが望んでいることを言わなかったのは、鈍感なだけじゃなくて「一度しか言わない」ってのがあったからなんですね。
 そう考えると主人公が悪いのではなく、ルチアが瑚太郎を信じきれてなかったのが悪いとも思えます。
 そして、それにもかかわらず、ぶん殴ろうとする拳を止めてもう一度ルチアにその言葉を告げる、主人公の男気が際立つわけです。
 まあ、主人公は本当にルチアの求めているものが分かっていなかったような気もしますが(^^;
 あと、こっちのルートの西九条先生が良い人過ぎ(笑)

 さて、次は静流編を目指します。
 ただ、ルチア編も静流攻略を目指してなぜか入ったルートなんですよね。
 もしかして、何かロックがかかっているのでしょうか?


第八回

 静流ルート(シズルチア風にいうとしずルート?)にどうしても入れないので、小鳥ルートを進行中。



 そうです、これこそ幼馴染のあるべき姿なんです!
 誰よりも親しいのだけれど、肝心なところでは絶妙のタイミングでスルーしてくる小鳥。
 うむむ……このライターは、よく分かっています。
 この極めて微妙なつかず離れずの距離感こそ、まさに友達以上恋人未満の関係そのものなのです。
 初めからべったりってパターンも大好きですけど、こういうのもなかなか良いですね。
 最近プレイした中では、ダダ甘とかツンデレとかそんな極端なキャラが多かった気がしますが、こういうくらいが丁度良いのです。
 ノリも良いし、話し方も少し方言が入っているっぽい感じが可愛いしグッド。これは期待出来そうです。


第九回

 小鳥もさる勢力のひとつだったのか……。
 何気ない一般ピーポーだと思っていただけに、軽くショックでした。
 ただ、そうならばルチアルートで小鳥は生き残っていたかもしれません。そう考えるとちょっとだけ良かったかも。
 そんな多少の驚きはありましたが、瑚太郎や小鳥の過去が登場して、幼馴染らしい展開なのは評価出来ます。
 他の人が共有出来ないものを共有出来るってのは、ゲームの中とはいえ嬉しいものなのです。
 このルートでは、流石に瑚太郎が良いですねぇ……。
 別に格好良いってわけじゃないんです。なんか他のルートでは見えなかった彼の本音が見えるんです。
 そんな本音を吐き出させることが出来るのも、小鳥だからなんでしょうね。やはり幼馴染は偉大です。
 それと、「泣きシーン」あります。
 ここまでのポイントは、先生とクラスメートが実は……ってところと、ちびもすが……ってところ。
 この2つは思わずぶわっときます。やはりサブキャラの使い方は大事です。
 というか、ここまで出すならもうちょっと立ち絵は欲しいですね。先生と井上ぐらいはあっても良かったと思いますが……。


第十回

 ここで終わりかよぉぉおおうぅっ!!

 小鳥編クリアー。
 ぐわぁああーっ、なんでこんな良いところで終わりにするのかなぁあっ!
 これ、エピローグ入れなきゃ駄目でしょ! 女心って何よ女心って! 超気になるんですけどっ!

 そんなわけで、ものすごく悶々とさせるエンディングを迎えましたが、良い話でした。
 特にクライマックスの小鳥が運んでいくシーンは、思わずホロリときましたよ。
 言うなれば「もうゴールしてもいいよね?」の逆バージョンですよね。小鳥の声かけはギャルゲー史に残る名シーンになるかも。
 まあ、ストーリーは良かったですが、細かく見るとシナリオ組み立てに粗はありました。
 突然記憶を飛ばして病気宣告されたり、小鳥を置き去りにしておいて何もなかったり(普通は拉致られるパターンでしょう)。
 しかしながら、小鳥の癒し効果がそれを帳消しにしてくれてます。<この結論の方が強引
 それと、声とかあまり気にしない私ですが、小鳥役の斉藤千和さんは上手いですね。
 普段はあまり抑揚がないんですけど、それは感情を抑えている演技であるのが後々よく分かるんです。
 泣いているときとか「大好きなんだもんっ」とか、静かなんですがグッと心を揺さぶられましたよ。
 そんなわけで、小鳥編は満足です。
 ただ、一点だけ気になるといえば……







 理香子さん……チェーンソーはなしでしょー!?
 せっかくの良いシーンで、思いっ切り噴出しちゃったんですけど(笑)

 小鳥をクリアーしたら静流編が解除されましたので、次は静流編にいきます。
 というか静流をロックする意味って何?


第十一回

 静流編クリアー。

 なにこのバッドエンディング……。
 途中までかなり退屈だったんですが、クライマックスからすごい展開が待っていました。
 これまでの内容からするとこういう結末もアリですが、これは静流ファンにとっては酷な展開ですねぇ。
 まあ、私は小鳥か会長なんでアレですけど(そういや小鳥は無事だったのかね?)。

 冷静に振り返ると、このシナリオ展開は少しばかり分かりにくものがありました。
 静流編突入後、わざわざ回想シーンにして時系列を逆転させる必要がない気が……。
 ただでさえ記憶喪失が2回も起こって分かりにくいんだから、もう少し素直な展開にしても良かったはず。
 それにエンディングの「瑚太郎が戻ってくるかもしれない」という件もよく分かりません。
 また、ネタバレになるので書きませんが、小鳥から静流へある権利が委譲されているようですがそんなこと可能なんでしょうか?
 とにかく謎が多すぎます。

 後、眼帯があまり意味をなしていなかったのが残念。
 眼帯趣味の人には申し訳ないけれど、ない方が可愛いんだからとれば良いのに。

 次は朱音編。


第十二回

 ここぞと言うときにイベントCGが出ないっ!
 信者と握手してたり囲まれて歩いたりしているシーンなんか、どうでも良いんです!
 胸に顔うずめてたり、逆にうずめられてたり、ソファーに一緒に寝転んだり、ちゅーしたり……
 イベントCGってこういうときに使うものじゃないですかね!?
 ここまで勘所を突いてこないギャルゲーも珍しいですよ……はぁ。

 已む無く妄想でカバーするしかないんですが、そうまでするほど朱音の魅力は高いわけで。
 こういうちょっとミステリアスなお姉さん、好きなんですよねー。
 良い感じにグダグダですっとぼけたスタンスも、真面目過ぎる他のキャラと違って疲れないですし。
 これはプレイヤーが歳をとって、暑苦しい熱血系が苦手になってきたせいもあるんでしょうけど。
 ミステリアスでありながら、実は母性本能豊かだったり、時には主人公を頼ってきたりってところも素晴らしい。
 うーむ、こんな女に騙されてみたいです。
 そんなわけで、私はまだおっぱいを諦めていませんので、そこんところもよろしく(謎)


第十三回

 朱音編クリアー。

 途中から北斗の拳になってましたが、それはそれで面白かったから良いです。
 ただ、あのエンディングはどうなんでしょうか。朱音は何か前進したんでしょうか。
 政治的な動きに終始して、上辺を取り繕って終わったような気がします。
 瑚太郎が考えていた「償い」が有耶無耶になって終わってしまっているんです。
 何だか物凄く中途半端。一体何をやりたかったのか伝わってきません。
 社会不適格者集団とか、そういうのは田中ロミオの得意分野ですし、面白いとは思うんですよ?
 しかし、世界観ばかりが先行して、結局テーマがぼやけちゃってるんですよね。
 朱音はかなりのポテンシャルを秘めていますし私は好きなんですが、世界観に飲み込まれちゃっているわけです。
 惜しい……ただひたすら惜しいシナリオでした。

 珍しく長いプレイ記になっていますが、まだ続きます。
 なぜならば、5人のヒロインをクリアーしても、勿論隠しルートが残っているからであります。
 Key作品では恒例なので、もう驚くこともありませんね。今回はどんな話なのでしょうか。

 隠しルートに入る前に、ここまでの本作の全体的に共通する印象を書いておきます。
 まず、共通ルートが長すぎます
 スキップが遅いせいか(キャラの表情が変わる度に動きが鈍るのは勘弁して)、個別ルートに入るまで2時間以上かかります。
 スキップして2時間ってのはきついですよー。どれだけ長いんだよと。
 次に、テキストがあまり上手くありません
 田中ロミオってもっと小説的だった気がしますが、括弧を多用したりして物凄く幼稚な感じです。
 主語がないので誰が何をしているか分かりにくく、主人公が何を考えているのか稀に理解出来なくなります。
 まったくKeyっぽくありませんが、世界観は面白いです。
 特にロックがかかっていた2人で起こる世界の変動は、パニックもの好きには堪らないんじゃないかと。
 音楽はといえば、担当者が増えて曲数が増えていますが、パワーダウンは否めません
 これまでKeyでは音楽で泣かされてきましたが、今回はほとんどそれはありません。いえ、勿論良い曲や歌はありますけどね。
 一番気になるのは「泣けるの?」ってところでしょう。
 結論から言いましょう。ほぼ泣けません。
 小鳥編で若干感動シーンはありますが、他は微妙です。
 そんなわけで、かなり辛口になってしまいましたが、これが今のところの感想です。
 ただ、面白くないってわけではありませんので、最後までプレイし続けます。隠しルートに期待!


第十四回

 ■■■N編クリアー。

 うーむ……難しい。短いながらこれまでで最も読ませるルートでしたが、謎だらけ。
 何で途中で携帯電話が使えるようになったのか、そしてあの裏咲夜はなんなのか<問題はそこか?

 いろいろと評価しにくいですが、まだ続きがあるので、良いところを挙げておきましょう。
 まず、スタート直後のアニメムービーは圧巻です。ほとんどルートと関係ない内容ですが。
 何故これを通常のOPにしなかったのか疑わしいぐらい素晴らしいクオリティーです。
 次に、テキストがまるで別人であるかのように、通常ルートと比べると洗練されています。
 一体、通常ルートの幼稚でグダグダなテキストは何だったんでしょうか。最初からこれでいって欲しかったものです。
 そして、相変わらず背景絵のクオリティーが神がかっています。
 背景に関しては、Keyは昔から業界トップレベルで変わりません。凄い。

 このルートで深まった謎は、篝についてや世界についてというより、主人公の過去についてじゃないでしょうか。
 あの血まみれの朱音や、西九条先生と今宮のセリフが指すのは一体何なのか?
 通常ルートの伏線をこっそり取り上げられたのは、次のルートで種が明かされるってことですよね?
 これは期待しないわけにはいきません。満を持してT■■■■編に臨もうと思います。


最終回

 熱い……熱すぎるぜ最終ルート。
 T■■■■編クリアー。というわけで、ゲームクリアーです。ミッション等残ってますが、放棄します(ぉ

 このルートだけビジュアルノベル方式が採用されていました。
 通常ルートのグダグダさが嘘のように読みやすいテキストで、最初からこれでいってくれればと思わずにはいられません。
 とにかく熱いです。二重スパイやったり、銃撃戦したり。男なら憧れるシチュエーション満載。
 欲を言えばスパイシーンでもっと大人な会話を楽しみたかったですが、それをカバー出来る熱さがあるので良しとします。
 泣けるのか?と言われたら最後まで泣けませんが、一気に読ませる勢いがありました。
 ここまでのプレイ時間はスキップ時間を合わせて約45時間といったところでした。


 ■総評

 謎のバトルゲー。
 超能力が使えたりモンスターを操れたり、超常現象が平気で起こる世界で、これまでのKey作品とは一線を画しています。
 そんな感じのバトルもので、泣きゲーではありませんが、これはこれで面白かったと思います。
 ただ、この世界観はよく分からないことや納得のいかないことが多かった印象です。

 例えば■■■N編で、何故か文明の滅びた世界で吉野が携帯電話を使いまくってたり。加島が平行世界を飛び越えてきたり。

 中でも納得がいかないのはエンディングです。二つの世界を行き来した割りに、結局やってることは変わりないじゃないかと。
 「良い頃合になったところで滅びを止めちゃえー」って感じで、凄く中途半端な気がするんですが……。
 こんなのマーテルとガーディアンの折衷案に過ぎないわけで、釈然としないものが残ります。
 鍵に「良い記憶」を見せることは出来たかもしれませんが、それが何の役に立ったというのでしょうか。
 最後の木の芽が出たことだって、別に「良い記憶」の成果だとは思えません。
 一体「良い記憶」を鍵が見たら、世界はどうなったのでしょうか?
 様々な可能性世界をヒロインルートで見せておきながら、一番肝心なところが語られていないのです。
 折角40時間以上プレイしたのだから、トゥルーエンドは完璧な結末を見せて欲しかったところです。


 プレイ前の予想通り、Keyらしさはないゲームです。
 よって、泣きゲーを期待すると残念な結果に終わります。
 また、超能力を使用出来る世界でもあるので、ファンタジーやご都合主義が苦手な人にはオススメ出来ません。
 ちょっとしたミステリーの入ったバトル物が好きな方はプレイしても良いかもしれません。


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