ミドルフェイズ(その1)
シーン1:壁が崩れている部屋
では遺跡につきました。「円筒遺跡」というのは、さっきも話したとおり、円筒形をした高さ3mくらいの石造りの遺跡であります。見た目、直径が20m程度。あまり広くはない。で、壁の一部が崩れてしまっているので、そこから中に入ることができるようになっています。壁の高いところには灯り取りの窓が開いているので、中もそんなに暗くはないと思われる。
まあがんばりますよ。
僕は鳥目でなにも見えません。
(笑)
ちょっと! シーフしっかりしてよ! 僕けっこうエゲツなく罠仕掛けてるよ!?
それじゃあシーフさん、入り口の扉に罠はありませんか?
入り口に扉はありませんが……。
ガーン。
言ったじゃん、壁が崩れているところから入れるって。
じゃあシーフさん、灯りを付けて中に入っていってくださいよ。
灯り?
実はみんなが持っている冒険者セットの中にはカンテラと火打石が入っている。野営道具とかロープとかも入ってるよ。
ちなみに持ち物を持ちすぎると制限とかかかるの?
一応、基本筋力値以上の重量は持てないということになってる。
じゃあ、GM、ヒトの重量はいくらになるんですか?
…………????????? 今度Q&Aに投稿しとく……。(←しないけど)
大事だよね、ヒトの重さ。
冒険者セットが重量5だからなあ、ヒトは重量50くらいでいいんじゃない?
ついでにHPポーションってどのくらい回復するの?
ええっと、2D6点。言っとくけど離れている人間には使えないからね。で、遺跡はいった? 誰から入るの?
シーフ。
シーフ。
わぁ〜。
できるだけ背後に立たないようにするから(笑)。
そうそう、みんな5mくらい後ろにいるから(笑)。
じゃあ、灯りを付けて中に入ります。
はいはい。窓なんかもあるので中はそんなに暗くはないのだけど、カンテラを付けるとなおさらよく見える。床も壁も天井も石でできている。(地図をカキカキ)。
で、モモさんの5mくらい後ろから「大丈夫ですか?」って声をかけるわけだ。
5m……。
(地図を描き終えて)こんな感じに円を4分の1に割ったような形の部屋になっている。で、扉が二つある。
じゃあまずはみんなが入ってくる前に一通り床を調べてお金が落ちていないか調べる。没落してますから。
では【感知】で判定してもらいましょうか。
(ころころ)4。【感知】の6を足して10。
それだけあれば、金目のものがないことはわかる。
(苦笑)
ただ、銅でできた鎧の破片のようなものが落ちているのに気がつく。持って帰ってもお金にはならないだろうけど。
なるほど〜。
じゃあ建物の外から「何か落ちてますか〜」って聞くよ。
「何も落ちてないで〜す」
「もう入っても大丈夫ですか〜?」
「大丈夫そうで〜す」
「そうかいそうかい。それじゃあ行くかいのう」
ガンドフさん気をつけて〜。
「ああ、扉が二つあるのう。どっちに行ったらいいかいのう?」
シーフさん、決めてください。
ええっ!?
蛇の道はヘビということで。
誰が開けるの?
(何かをごまかすような笑い)
ええ〜っと、シーフさんが調べている間に、鎧が古い物か新しい物かだけを見ておきたい。
ああ。じゃあ【知力】で判定してもらおう。
【知力】……。(ころころ)えっとね、12。
12と。それくらいあれば分かってもいいでしょう。古い物だ。錆とかついてるかもしれない。
ほんとにさびれてるんだね。
じゃあ、外側から回りますか。左の扉を開けましょう。
開けるんですね!!
あれ!?
(笑)
え、あー、もう開けちゃいましょう。
えっとえっと、後ろに立たれたくないモモさんのために、私たちは5mくらい後ろに下がっているので。
はい、がちゃりと開きました。ちなみに、盗賊は「トラップ探知」っていうものができますから。「トラップ解除」は他の人でもできるけど、「トラップ探知」は盗賊じゃなきゃできません。
シーン2:光の差し込む湾曲した廊下
扉を開けると、灯り取りの窓から光が差し込むなか、外壁に沿うように湾曲した幅1mくらいの道が続いているのが見えた。
何かありますか?
う〜ん。じゃあ、無いということで。じゃあ、僕は1人でどんどん先に行きます。
行きますか。じゃあね……床が滑る! 【敏捷判定】して。「難易度」は13。
ええっと、6か。(ころころ)11を足して17。
じゃあちょろっと滑ったけど体勢を立て直すことができた。あ、でもトラップを解除できたわけじゃないから後に続く人も判定する必要があるよ。
じゃあ何もしません。
解除してください。
おじいさんを転ばさす気ですか!?
じゃあトラップ解除で。
残念だけど、この罠は解除できる物じゃないんだよね。単に床がつるつるしてるだけだから。
じゃあ何もありませんでしたと嘘をつきます。
……じゃあ次の方どうぞ(笑)。
順番としては、モモさんがいて、私がいて、ガンドフさんがいて、しんがりを神の使途(ワシ)が守っていると。
OK。把握した。じゃあ次の方どうぞ。大丈夫よ、失敗してもこけるだけだから。
(ころころ)11。
滑った。こけた。「転倒」します。
「転倒」はバッドステータスの1つ。普段はあんまり関係ないけど、戦闘中に「転倒」すると、判定に使うサイコロの数が1つ減ってしまうというやっかいなもの。
こけたら何かリアクションしてください(笑)。
「きゃあああ、パンツが見えちゃうぅ〜(笑)」
で、ガンちゃんは……(ころころ)ズルッ! 「あいたぁ! こ、腰がぁ!」
とりあえずモモさんには石を投擲しておこう。「何をしとるんじゃこのボケェ!」(ころころ)(←命中判定)
(ころころ)(←回避判定)
え? 当たった? じゃあ何かリアクションしておいてください。
「僕は怒りましたよ。そんなこと言うならリノさんが先に行ってくださいよ」
「ふざけたこと言うんじゃない! あたしの命令に従いなさい! あたしがリーダーよ! あんたなんかに任せてられない!」
「まてまてまて。依頼主はわしじゃぁ」
(笑)
「じゃあじいさん決めてくださいよ」
「わしはぁ、若いねぇちゃんの尻を見ながら行きたいのう(爆)」
「……私が前を歩きます」
はい、隊列変更。一番前にリノさんがおって、次にじいさん。その次にモモさんがいて、最後にワっさんが歩いていますと。じゃあ、一番前を歩いている方、感知判定をお願いします。
は〜い。(ころころ)8。
8? あ〜、じゃあ何か踏んだなぁとか思いつつ君は歩いていきます。
とりあえず後ろを振り向きながら「モモさんお尻を見るんじゃないよ」と釘を刺しながら歩きます。
じゃあ僕は下にお金が落ちていないか見てます。
あ、下を向いてる? じゃあ気がつくけど、槍が3本くらい落ちてる。中ほどでポッキリ折れてるので使えないんだけど、槍が落ちてるなぁと。
でも私は気がつかない。
僕はお金にならないとしか思ってない。
で、まっすぐ行くと、リノさんの前には扉が見えます。
「おいシーフ、とっとと開けなさいよ」
……じゃあこの前怒られたから「トラップ探知」だね。
では判定をお願いします。
(ころころ)を? 2? で、合わせて10?(←セッション中は忘れてましたが自動的失敗です)
……とりあえず、罠は無いと思った。うん、罠は無いと思ったよ!
じゃあ開けますよ、普通に。
はい、かちゃっと開きました。この部屋はね、さっきの部屋と同じで円を4分の1に割った形なんだけど、うじゃうじゃうじゃ〜っと、ちっこいトカゲのような肌をした変なのがいっぱいいる。彼らは君に気づくと襲い掛かってきますので。
あれぇ!?
しかもモモさんが、「俺の後ろに立つんじゃねぇ」とか言うんで、私たち5m後ろにいる。
(爆笑)
じゃ、戦闘シーン入りま〜す。
シーン3:ゴブリンとの戦い
当然モモさんが何か言わない限り私たちは何にも気がつかない。
ええっと、敵はわきゃわきゃいるんだけど、このゲームにはモブって単位があって、いっぱいいるザコ複数を1体とみなすってルールがある。なので、今回は敵が3体いるものとして扱いま〜す。戦闘配置はこんなかんじです(戦闘図1参照)。最初だからゆっくりやるよ。敵の正体が知りたかったらメジャーアクションを使って【知力判定】してください。それではセットアッププロセス。
扉は何人くぐれるの?
1人です。
通路は何人並べる?
離合はできるけど、二人並ぶのは厳しい。
敵が見えなくても敵の識別ってできるの?
とりあえず、視界に入らないと無理。セットアッププロセスは特に何もなくて、イニシアチブプロセス。一番早いのはモモだ。
はい。
イケ!
じゃあ、袋叩きは怖いのでとりあえず逃げます。
マイナーアクションとメジャーアクション、それぞれで移動できるのは、(【行動値】+5)mまでだからね。
17m逃げられます。
じゃあどれだけ逃げるの?
う〜ん。じゃあ、最初だから景気よく、奥の敵のところまで行きましょう!
じゃあメジャーアクション。
まずは敵の正体を知るために【知力判定】。(ころころ)11に2を足して13。
それなら完全に分かる。ゴブリンという妖魔です。
ごぶごぶ〜。
じゃあこういう奴がいますよ〜と叫びますよ。
をを! それいいじゃない。でも君メジャーアクション終わってるからもう行動できない。
あれっ!?
じゃあ私たちは「モモさんなにやってんの?」って扉をくぐったとたん……
(爆笑)
「モモさんは暗いところが落ち着くのかなぁ」とか言いながらマイナーアクションで扉の前まで出ます。そしたらゴブリンが見えるわけ?
はい。
じゃあ「ゴブリンがいる!」とか叫びながら武器を準備するけどできるのかな?
できません。武器を準備するのはマイナーアクションです(←本当か?)
じゃあ、「ゴブリンがいるよ〜」と叫んで……
叫んでおしまい。
なんで武器を構えてないんだっ!
(笑)
じゃあひとまずガンさんの前に立ちます。
まとめると、扉の前にリノさんがおって、その後ろにワッさんがおって、その後ろにガンさんがいる。で、一人だけ部屋の奥にモモさんがいると。
(爆笑)
頭わりぃ……。
じゃ、ゴブリンの行動に移ります。モモとエンゲージしているのをゴブリンAと呼称しよう。マイナーアクションでショートソードを構えて殴ります。(ころころ)6で命中しかけてる。
(ころころ)6に6を足して12で回避。
ではゴブリンBの行動。リノさんのほうにエンゲージしに行きます。で、それで終了か。武器構えてなかった。
(笑)
で、それを見て学習したゴブリンCは、マイナーアクションで武器を構えてからシーフのほうにエンゲージ。これでゴブリンの手番は終了。はい、セットアップフェイズに戻ります。で、シーフ。
……これは、武器を構えて殴るですね。
男らしい。
(ころころ)お、12。
それはクリティカルと言います! 6の目が二つ以上でるとクリティカルといって、6が出た数だけダメージサイコロが増えます。
で、ここからはテープが止まってしまっていて、しばらくプレイ模様が記録されていないので、ダイジェストで解説していく。この後クリティカルの助けもあって、かすり傷程度の負傷だけで、ゴブリンを撃退する。その後、ガンドフさんは部屋に書かれていた古代文字をアレコレと調べだす。その間、モモとワシは他の部屋を探索しに行き、「こんなところに宝なんかあるわけねーだろ」と書かれた紙の入った宝箱を見つけたり、土に埋もれてしまっている下に向かう階段などを見つける。他の部屋の探索を終えて2人が戻ってくると、熱心に調べているガンドフさんの読み上げた古代の言葉に反応して、部屋に仕掛けられたテレポーターが作動してしまった。
光に包まれながら皆の気が遠くなっていく……。
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