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prev | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | next 地震地震発生。東日本大震災である。 自宅の近所では瓦が落ちた家もあった。 ウチのボロ家は? と心配したが被害なし。 リフォームが終わっていれば避難者の入居が見込めたのに… と不謹慎なことを考える。
放射能が気になるが、小雨の中を自転車でリフォームに出掛ける。 木材を仕入れて、ベランダの床を張った。 スノコを作って並べただけだが、見栄えはよくなった。 板を留めるのにクギではなくネジを使った。 そのほうが丈夫だと判断したからだが、 ドライバーを回しまくったおかげで、手の平が痛くてしょうがない。 電ドラ返すの早すぎた。 オイルステインで仕上げようかと思っていたが、ヘトヘトで気力が湧かない。 油が多そうな木だったので、腐ることはないと判断。 そのままにする。 一部屋目雨戸、ベランダに続き、次は室内。 手始めに一番小さな1階の3畳の納戸にとりかかる。 まずは壁の下地処理。 カーテンレール、コンセントカバー、等々を外しまくる。 繊維壁になっていたので、水をスプレーしてタワシで擦って剥がす。 震災で、誰もがホワイトデーのことなど忘れている(子供は別)。 計画停電で会社が2時で終業だったので、壁剥がしの続きをやる。 余震に備えてラジオを聴きながらの作業。 1階は午後は日当たりが悪い。 薄暗い部屋で黙々と壁の作業をしていると、気分が滅入ってきた。 俺はこんなところで一人で何をやっているのか? 壁に向かって自問し、心が折れそうになる。 浴室もトイレも壁がむき出しで、玄関先はガレキがそのまま。 買ったときよりさらにあばら家になっている。大丈夫だろうか? 登記が済んだので権利書を受け取りに行く。 街は計画停電。信号も止まっている。 いい天気で静かなのになんとなくざわついた気分。 「おめでとうございます」と登記済証書を渡されたが、 「こんなボロ家を取得して何がめでたいんだろう?」と皮肉な気持ちになった。 春先は気分が揺れ易い。 震災もあってか、この頃が一番気分が落ち込んでた。 でもとにかく作業を続ける。 剥がした壁はコンクリートのざらざらの面。 パテで均したら、あっという間に1缶使ってしまった。 初めての壁紙貼り。思っていたより簡単である。
続いて天井塗り。 3度塗りしても、まだ白くならない。 自分が住んでも納得できる部屋に仕上げたい。 どうしよう。 板張りをベニアで直し、 壁の隙間をパテで塞ぎ、 柱を塗り、 掃除機をかけまくってから畳を戻す。 汚れていたカーテンレールをよく拭いて、 さらに塗装してから取り付けた。 ちょっとだけいい部屋になってきた。 子供の春休みで妻は帰省中。 ガソリンをやっと満タンにした。不要不急なので通常復帰を待っていたのだ。 家庭菜園の野菜を放射能を気にしないで食べる(よぉーーーっく洗いはしたが…)。 震災で出払ってトラックが無く、ガレキ処分も工事も進まないとのこと。 火災保険どうしようか… 方針曲がりなりにも一部屋済んだことで、少し気分が晴れてきた。 たぶん震災後の世の中の気分にも影響されていたのだろう。 部屋を見ながら反省会をしてやり方を見直しする。 これはボロ家だ。このことは否定しようも無い。 リノベーションする予算は無い。 だが、これは事業だ。賃貸するのだ。 使われていない家を、住める家にリフォームして社会に供給するのだ。 自分が住んでも納得できる部屋にする。 この線だけは守りたい。
天井を塗るのはやめにした。 垂直な柱を塗るのに比べて、天井は作業の負担が大きすぎる。 それでも、浴室と廊下と玄関の天井は塗る必要がありそうだ。 壁を剥がすのもやめて、繊維壁強化剤を使うことにした。 これは、水で薄めた木工用ボンドみたいなもので、染み込ませて壁を固める。 ただ、床の間だけは(繊維壁でなく)砂壁で、 触るとぼろぼろ金泥が落ちてくる状態だったので、そこだけは剥がすことにする。 柱は1階だけ塗ることに。 2階はそのままでも部屋が明るいので雰囲気は悪くない。 階段部分は清掃だけしてそのままに。 1階2階に続く壁に壁紙を貼るのは、工数が掛かりすぎる。 出来が不十分なら第2ラウンドでやればいい、と割り切る。 2階は明るいが、1階は午後になると薄暗いので、 1階の各部屋には(通常は入居者が取り付けるものだろうが) 明るい蛍光灯を取り付けることにした。 カーテンレールを再利用するのは貧乏くさいので新品をつかうことにした。 そして、一番大事なこと。 ホコリっぽい部屋での作業は気分が落ち込むので、 滅入らないように、部屋をよく掃除してから作業することにしよう… |
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