今回は首都圏往復フリー切符を使って寝台特急で東京入り。
年末キップの特別事前予約(通常切符予約は1ヶ月前からだけど、1ヵ月半前から予約OK)みたいなのを使って、
行き帰り両方ともばっちりソロ個室を押さえました。
これで、列車内でカタログチェックしようが戦利品読み漁ろうが外からは見えません!
そんなこんなで年末が近づき、さあ出発という時期を狙い打つように雪がつもり風が吹き荒び、
ちょっと勘弁してくれよと、甚だ不安な中での出発です。
もし列車遅れたり止まったりしたら「全部雪が悪いんです」とでも書こうかな、と実際駅に行ってみると4分の遅れ。
東京に着くまで安心はできないけど、とりあえず列車は動いているようで一安心。
寝台特急の到着時刻が近づくにつれて、目的地が同じっぽい人がホームに増えていきます。
そして、大半の人が少し前の急行能登号に乗って行って、寝台特急組は取り残されます。
運賃は能登の方が安いです「急行」と「特急」はやっぱ違います。
そうこうしているうちに寝台特急が到着し、個室に入って鍵かけて、
さてどうしようと考える前に、時間も時間で眠くなってきたのでそのまま就寝。サークルチェックどころじゃありませんでした。
10分程度の遅れで列車は上野駅に到着し、前々から興味はあったコミケ設営に参加してみようと、
適度に時間を潰してからビッグサイトへ。
なにぶん初めてな上に一匹狼の単独行動なので勝手が分からず、
とりあえず集合場所のガレリア前に行ってみようと
西入口から入場すると、ガレリア前は黒山の人だかり。
アレ、いや、こんなに多いんですかマジっすかと、予想とのギャップに面食らいながらも、
とりあえずその人だかりの端っこの方に遠慮気味に腰を下ろします。
搬入のためにサークル荷物も持って来ていたから、自分一人大荷物です、なんか気まずいです。
遠くの方に同じく大荷物抱えた人を見つけると、ちょっとホッとします。
11:30の集合時間を過ぎると「棟梁」と呼ばれる方以下何人かの設営説明が始まりまして、
「今日、無理矢理仕事休んできた人どのくらいいるのー?」
「今から設営の解説マンガ配るけど、一人1部で。保存用のキープはご遠慮下さーい」
「今回設営初参加の人ー。次からもよろしくお願いします。今回一回こっきりってのは勘弁して、いやホント頼むから」
とこんな感じの軽妙なトークで説明が進みます。
「机7,500、イス25,000ぐらいかな、並べるの」
なんて軽妙な流れの中でサラリととんでもない数字が出てくるわけですが、
1日あたりのサークル数が約12,000だから、冷静に考えるとそうおかしな数字でもありません。
「みんな軍手持ってきたー?持ってない人ー。」
「持ってきてって言っただろう、しっかたねえなぁ」
「久しぶりにアレやるか」
と、棟梁とその周りが荷物をゴソゴソやりだした次の瞬間、
お祝いのモチ撒きのようにばら撒かれる軍手の束。軍手のカタマリが宙を舞います、これがチョコレートなら気分は進駐軍。
「まだ軍手持ってない所手ぇ上げて、ほいっ、はいまだのとこ!」
あっという間に軍手が行き渡りまして、設営作業の開始です。
とりあえず自分は東456ホールの作業に加わり、
トラックに積まれた机を降ろし、人海戦術で机を並べ、机が終わったらイスを並べ。
10トントラック満載の机は10列も並べ終わらないうちに空っぽになり、
台車に積まれたイスの山がトラックから降ろされる度に人が集まり、イスがなくなれば離れ、
離散集合を繰り返しながら、作業開始から30分で机が、その後プラス1時間でイスの作業が完了しました。
アレ、これくらいの時間で何とかなっちゃうものなの?と思ったんですが
ボランティア参加者にも練度高い人が何人もいたのと、あと
今回設営日が土曜日で参加者が多く、かなり早めに終了したみたいです。
後は反省会(という名のトークショー)で
「こっちにも段取りってもんがあるんだよ、早く終わらせすぎだよお前ら!」
「設営に参加してるのはどのジャンルの人が多いのかなー」
「女の子は今頃コピー本作ってるに決まってるじゃないか!」
とかとか。
時間の都合で反省会は途中退席して、自分はビッグサイト内でもう一仕事だったのですが、
漏れ聞こえてくる歓声とかは結構楽しそうでなんかちょっと悔しくてですね。
次、設営に参加する時は、最後まであの場にいてみたいものです。
サークル参加者は設営に参加する時にサークル受付番号をメモっていくと
ここ反省会で色々いいことがあります。
サークル番号だけ渡して友人知り合いを設営に行かせ、自分は絶賛原稿修羅場、
って話がネタなのかマジなのかは知りません。
その後は明日のサークル用荷物搬入して、チラシ撒いて、
配布要員が一人雪で事故ったとか、
1ホールのスペース数を大幅に読み間違えたとか、色々ありましたが何とか配布完了しました。
終わったらホテル帰って明日に備えて風呂入って寝るの一択。
朝起きて、…なんだか足がヤバイ。なんか疲れが抜けてない…気がする。昨日一日立ちっぱなしだったその程度で?
朝食がホテルのバイキングだったので目一杯食べて、
それで可能な限り夜まで持たせる一日2食作戦で、何皿もおかわりしてたら、
今度は時間の方がちょっとまずいことになり、慌ててホテルを出発。
手提げ一つの軽装備でしたが、到着した時はサークル入場時間ギリギリ。
お会いするの数年ぶりですね、という方や、
スケブお願いして下さった方、スケブ描くのに夢中になっていて最初気づかず失礼してしまった方等々、
いろいろな方とお会いしながらいつものように過ごしまして。
最後に、閉会間際になってから机の下の大量のダンボールを開けはじめたり、
中身をゴソゴソやったりというのは、たいそう不審で意味不明な行動だったとは思うのですが、
すいませんこれ印刷物は印刷物なんですが、机の上に並べるモノじゃなくて
その後用の作業用のブツでして、ごにょごにょ。
あとは知人を数人巻き込んで、
閉会後にチラシ全館に配ってあと打ち上げ。
数人での打ち上げだったけど、これだけ少人数ってのもこれはこれで
この狭さと深さが楽しい。
前日同様、おなか一杯朝ごはん食べて、今日は急ぐ必要もないから朝風呂まで入って
いざビッグサイトへ。
お昼少し前に一般入場し、同人ゲームの西館へ行こうと思ったら、
聖☆おにいさんの茨の冠かぶった方のコスの方が、
企業スペースのギャルゲーの紙袋を両手両肩一杯に抱えて目の前を通っていきまして、
「え、ちょっとオイ、聖人、そこの聖人さん!」
と、ツッコミ入れたくなったんですが、コスしてた方に何も罪はありません。
この日は西館の同人ゲームの方を中心に、「完売」の札をあちらこちらで目にしながら、
落としましたすいませんの体験版や、「源氏物語完全ギャルゲー化サウンドノベル」
とか、気合入ったモノなんかも買ったりしていたところ、家族連れの一般参加者を目にしまして。
小さな子がエロCG集サークルのCD-ROM(※R-18)を手に取りながら、お父さんお母さんに向かって
「コレほしい、コレ!」
と無邪気に騒いでいたのがなんかこう、…もうちょっと大きくなってからまたね。
そうしたら売り子さんもちゃんと売ってくれるから。
サークル主もどうしたらいいのか分からないような、非常にしょっぱい顔で苦笑してました。
1日目もそうだったんですけど閉会時間が近づくにつれて
「どうも体調がおかしい、今日は早く帰ろう」
という声があちこちから聞こえてくるんです。
なんかこう、あの館内の空気があまり良くないのは確かでして、
自分もただの疲れとは違う倦怠感を感じていたのも事実で、
試しにシャッター外に出てみたら、ただそれだけでものすごく頭がスッキリしたのは確かでして、
なんかあのよどんだ館内の空気の中で、ナ行の最後とラ行の最後の文字を組み合わせた
何かしらでもはびこってるんじゃないかとフラッと思ったりしたのですが、根拠のない妄想です。
この日は最期のチラシ撒き。島中でも平気で軽トラック一杯に搬入物が搬入される、
相変わらずの3日目の物量に圧倒されながら、一仕事終えました。
1日目なら確実に壁クラスが普通に島中で。何度見てもとんでもないです。
ホテルに帰ってからフロントに頼んで余ったチラシを宅急便で送ったんですが、
伝票の品名欄に「チラシ、冊子」と割と正直に書いたせいか、フロントの方に
「コミケ関連の荷物ですか?」
と、オブラートもクソもなくストレートに聞かれまして。
そう聞かれるとこっちも仕方ないからオブラートもクソもなく、
「ええそうです」
と答えるしかない訳で。
そうすると、
「実は先程こういう落し物があったのですが、心当たりは…」
と、おもむろに宝の地図(サークルチェックMAP)を取り出されまして。
「 ち が い ま す 」
「自分のです」と受け取って、カタログと照らし合わせてどこのジャンルの人が落としたのか、
調べて見るのも一興だったけど、…奇襲攻撃食らった状態でそこまで頭は回りません。
「やっぱりこの時期そういう宿泊者の方多いんですか?」
「一杯泊まってらっしゃいますよ。」
見たいなやり取りしたんだけど、会場の混み具合はどうでしたかとか
この方、現場の様子に妙にお詳しい。…ひょっとしてアナタも…なんですか?
だったとしたら、この日にお仕事ご苦労様です心中お察しいたします。
設営日からいるので気分は「4日目」。未知の領域に突入した体が悲鳴を上げはじめています。
乗ったりんかい線は途中で急病者発生、非常警報装置が作動のため停止、
やっぱりみんな疲れているようです。
お昼前にビッグサイトに入って、知り合いのところを一通り回って、
西館評論スペースのメールやり取りした事のある同人イベント主催陣にご挨拶したりして、
一通り事が済んだらスペースをあちこち巡ってみました。
西館壁に紋付袴で「落語家が語るヲタク系創作落語」のCDを頒布しているサークルがありまして、
『ガンダム00落語』とか、『マクロスF落語』とかを、流石プロの噺家、
決して押し付けがましくなく、かと言って途中でよどむ事も途切れることもない流暢なしゃべりで
紹介していたのですが、自分は00もマクロスもどっちも見てないので元ネタが分からない。
ロマサガかサガフロでやって下さい、ダメっすか。
そんなこんなであちこち回っているうちに3日目も終わり、設営に続く「今回のコミケでちょっと体験してみよう」の撤収作業です。この日になるともう閉会後にテンションが最高潮になるよう、
間違った風に体が慣れてきてしまって、何のためにコミケに参加しているのかが確実にズレてきています。
設営もそうなんですが、ボランティア参加者にやたらスキルの高い人、
やり方を完璧に把握している人がゴロゴロいるのは、
コミケの層の厚さと言うべきなのでしょうか、撤収も早い早い。
机撤収組の一部はものすごい体育会系で、声出せーお前ら!的なノリで、
でも叫んでいる掛け声が「萌ーえ、萌ーえ!」なのは流石ヲタクです。
「お前ら本は買ったかーー!!」
「ウオオォオォォォオ!!!」
「本は売れたかーー!!?」
「…おー。」
「本売れてる奴がこの場にいるわけねーだろ!」(←野次)
「あっ、ご、ごめん」
撤収協力者は一般参加者が大多数だったようで。
空っぽになって見通しの良くなったホールで、最後の反省会。
共同代表やその他コミケのえらい方々のお話で、今回の参加者は計51万人とか、家族連れの徹夜組みがいたとか、
しょこたんが来たとか、お天気よくて助かったとか、お話、質疑、色々ありまして
最後はベルさん(米澤夫人)の一本締めでコミケ75完全に終了、終了時間は19:45。
「ビッグサイトは 8時にて 閉館いたします」
のアナウンスを聞きながら有明を後にしました。
帰りはもう寝台特急の個室で泥のように眠りながら帰りました。個室で戦利品読み漁りとか、それどころじゃありません。
東京に4日間いただけで唇ガサガサになったんですが、
雪国に戻ってきて幾分回復しました。あー疲れた。
今回のコミケ経費(3泊4日)総合計概算
JR往復-------:22000
宿代---------:16000
都内交通費---: 400
食費---------:11600
____________
計-----------:50000
+ビックサイトで使った金
ほぼ毎日のように飲み屋に行っていたので、ホテル朝食付の割には食費は結構高めです。