同人サークルYAMADA AIR BASEの丸呑み同人誌。
2014年夏に開催されたコミックマーケット86にて販売された作品です。
本作品は、艦隊これくしょんの二次創作作品となっております。
内容は、龍驤がクジラ風の敵艦に丸呑みにされ、消化されてしまうというもの。
消化されるシーンがあり、身体欠損描写があるため、苦手な方は注意してください。
表紙のみカラーで本編はすべて白黒。
収録されているエピソードは1つで、あとがきなどを除いた本編は全17ページ。
龍驤を丸呑みにするのは、クジラのような姿をした敵深海棲艦。
艦娘を丸呑みにしてその体内で消化します。
この敵艦設定は本作品のオリジナルなので、原作には登場しません。
クジラ風の敵深海棲艦に丸呑みにされるのは、龍驤と加賀。
龍驤は陰陽師風の和装を身にまとった、小柄で子供っぽい容姿の少女。
性格は明るく、関西弁口調で話します。
一方、加賀は弓道風の袴姿をしたクールな女性。
物語は、着任を明日に控えた龍驤が自己紹介の練習をしているところから始まります。
着任のことで浮かれて周りが見えていない龍驤は、背後から大口を開けて迫るクジラ風の深海棲艦に気付かず、一瞬で丸呑みにされてしまいます。
クジラ風の深海棲艦の食道で肉壁に揉みくちゃにされながら奥へと運ばれていく龍驤。
窮屈な食道内では身動きが取れず、龍驤はクジラ風の深海棲艦の第一胃へ。
龍驤は第一胃に生息していた糸ミミズ風の生物にまとわりつかれ、嫌悪感に悲鳴を上げます。
まとわりつく糸ミミズを払い落とそうとしますが、糸ミミズは龍驤の顔へ。
龍驤の口へ糸ミミズは侵入しようと蠢き、龍驤は嘔吐してしまいます。
そうしている間に龍驤の身体は沈み込み、クジラ風の深海棲艦体内の更なる奥へと運ばれていきます。
クジラ風の深海棲艦の第二胃へと到達した龍驤。
先ほどの第一胃よりも少し広い空間に、一瞬の安堵の表情を浮かべます。
脱出方法を思索していると、隣から弱々しい声が響き驚く龍驤。
そこには、先に呑み込まれた加賀の姿があります。
龍驤は虚ろな表情の加賀に駆け寄ると、脱出方法はあるのか、と詰め寄ります。
ふと龍驤が加賀の腕をつかむと、何の抵抗もなく腕が抜け落ちます。
よく見ると加賀はすでに顔半分が溶けており、そのまま崩れるように倒れ息絶えてしまいます。
加賀の最期を見た龍驤は、震えながらその場にへたり込みます。
徐々に水位を増していく胃液に浸かりながら、
「これは夢なんや」
と現実逃避。
明日の着任日のことを考えながら、うつろな表情で消化されていきます。
しばらく後、天龍、龍田によりクジラ風の深海棲艦は撃破されます。
クジラ風の深海棲艦の体内から、龍驤のものだった溶けかかった片腕が見つかるところで物語は終了します。
同サークルの他作品同様、丸呑みを全面に押し出した作品です。
絵柄は若干癖があるものの、キャラクターの特徴をとらえて描かれており、原作知識がある人でも違和感はあまりないと思われます。
丸呑みシーンとしては、丸呑みにされるまでは一瞬でほぼ体内描写。
丸呑み作品を多く手掛けている作者だけあり、肉壁責めなどツボをついたつくりになっております。
ただし、最終的には少々のグロテスク描写を含んだ無慈悲な消化という結末であり、そこだけが人を選ぶと思われます。
ハードな展開が受け入れられるならば、丸呑みだけを目的としても十分に楽しめる良作と言えるでしょう。
2015年9月現在、ダウンロード販売は取り扱っておらず、一部の同人誌通信販売ショップのみで取り扱っております。
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