健脳食.01
からだにいいお茶
人々の健康指向が高まるなか、お茶ブームが続いています。 特に緑茶は健康によいといわれています。では、なぜ緑茶が健康によいのでしょう。 緑茶には渋み成分であるカテキンが含まれています。 カテキンは、酸化を防ぐ力である、抗酸化力が大変強いのです。 わたしたちの体内に取り入れられる酸素のごく一部は酸化して活性酸素に変化します。 この活性酸素は、あらゆる病気のもとになるといわれていて、 ガンやボケ、寝たきりも活性酸素が大きな影響を及ぼしていると考えられています。 緑茶に含まれるカテキンは、この活性酸素の害を中和したり、消し去る力があります。
日本人がかかる病気の90%は、細胞の酸化から始まるといわれています。 鉄が酸化するとサビが浮きますが、体もさびついてしまうと、あちこちがぼろぼろになってしまいます。 体がさびつかない、つまり酸化しない人は、病気に対する抵抗力も強く、 結果として、長生きにつながるといえるでしょう。 つまりカテキンは長寿の素なのです。
カテキンは、熱いお茶でないとよく出ません。 フウフウ冷まして飲むくらいの熱さ、70〜80度くらいがよいとされています。 カテキンも温度が下がると酸化してしまいますから、 入れてしばらくおいてぬるくなったお茶はカテキンの効力はほとんどありません。 お茶には、お饅頭などのお茶請けがつきますが、これは先人の知恵。 お饅頭を食べて口の中を冷やし、熱いお茶を飲みやすくします。 夏でも冬でもお茶は熱くして飲むほうが体にはよいといえます。
お茶を点てるとき、ぬるいお茶で点てることがあります。 このほうがお茶の香りが出ておいしく飲めます。 このような飲み方だとカテキンの効果は期待できませんが、 テアニンといううまみ成分がたくさんでます。 このテアニンには、頭の機能を向上させる働きがあります。 テアニンは、お湯の温度が40〜50度くらいでもっともよく出るといわれています。 この温度で3分くらいおくと、おいしくて、頭の機能を向上させるお茶がいただけます。
ぬるいお茶は、脳の「栄養」になります。 つまり、お茶は熱くしてもぬるくしても体によい働きがあるのです。 活性酸素の害を中和させたいときは熱いお茶を、頭の機能を高めたいときは、 ぬるいお茶をというように、飲み分けるのもいいですね。
