健脳食.08

天下を取った食べ物

まつが子どもをたくさん産んでも、骨粗鬆症にならず、聡明で明るく長生きできたのは、 ある特殊な味噌を食べる地域に生まれたからだと考えられています。 この味噌を食べていたのは、まつだけではなく、織田信長も、徳川家康もこの味噌を食べて います。前田利家も、豊臣秀吉も食べています。

この味噌は、豆味噌です。この豆味噌は大豆100%で作られています。 一般的な味噌は米麹や麦麹を使っています。しかし、愛知、三重、岐阜んも 東海道三県は、大豆100%の豆味噌でした。 この豆味噌も、最近では少なくなってきています。 豆味噌は色が黒に近いような褐色で、少し味にクセがあるのです。

大河ドラマの「利家とまつ」でも、何回も味噌汁を飲む場面がでてきました。 織田信長や豊臣秀吉が、まつのつくった味噌汁を飲みたいという、 ドラマのシーンもありました。

まつのつくった味噌汁はおそらく豆味噌だったのでしょう。 この味噌汁はじつに栄養価に富んでいます。 大豆100%というだけでなく、褐色色素がいいのです。

この褐色色素にも、病気予防に欠かせない抗酸化物質が多く含まれています。 抗酸化物質には、活性酸素(悪玉酸素)をやっつける働きがあります。 抗酸化物質ががんやボケの元凶になっているとすれば、それをやっつける力のある人が 健康で長生きできる人ということです。

織田信長は本能寺の変で暗殺されてしまいましたが、徳川家康も、 豊臣秀吉も、当時としては長寿をまっとうしました。 これも豆味噌パワーといえないこともありません。 ただ、豆味噌には少しクセがあります。 そこで、ふだん使っている味噌にこの豆味噌をブレンドしてみると いいかもしれません。 味噌はあわせるとうまくなりますし、それが豆味噌ならさらに高くなるというわけです。

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