健脳食.10

頭の回転を早くする

若々しい脳を維持するために、レシチンと並んで大切な栄養食品がもうひとつあります。 それはDHA(ドコサヘキサエン酸)です。 魚の脂にたくさん含まれている成分ですが、最近大きな注目を集めるようになりました。 これも健康のためには毎日摂取するほうがいい成分です。 魚を食べるというのは、老化を防ぐだけでなく、脳のアウトプット能力も高めてくれる食品なのです。

わたしたちの脳の脂肪にはふつうDHAが10%ほど含まれているそうです。 しかし、部位によってはもっと多く、記憶をつかさどる海馬には25%という高い 割合で含まれているといわれています。 さらに、DHAには壊れかけた脳細胞を修復する働きがあることもわかってきました。 アルツハイマー型の痴呆の人は、健康な人と比べ、DHAが半分しかないことも判明しています。

魚のDHAをとると、脳のアウトプット脳食が増します。 「あの人は物覚えがいい」といわれる人は、記憶をさっと 取り出せる人です。頭の働きが柔軟だとこんなことが自然にできるものです。

もちろん、そんな柔らか頭を維持するためには訓練が必要です。 その訓練を助ける働きをするのがDHAなのです。 DHAは神経伝達物質のアセチルコリンの働きを助け、頭の回転をよくしているのです。

そんなDHAが多く含まれているのは、魚の脂分ですから、マグロでいえば、トロの部分です。 しかし、マグロのトロは高価ですので、毎日食べるというわけには行きません。 そこでおすすめなのが、イワシ。イワシも最近高価になってしまいました。 それでは、イワシの缶詰はいかがでしょう。 イワシの缶詰には、頭と尻尾を取り除いたイワシがまるまる4匹くらい入っていますから、 丸ごと食べるとカルシウムもとれます。

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