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コレガナラ、
ハイラナイ

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10.

Marin's Note
Web拍手


     
08.

 両目を見開いた佑は口もきけずに、振動音のする黒いディルドを見つめていた。
 好奇心に顔を輝かせた少年が、佑の×××に語りかける。
「欲しいんだろ、コレが…」
 佑は息を詰めてその言葉を聞いた。自分の下半身に物を訊ねられるのも恥ずかしかった。
 ×××は少年の舌に弄られて息をするようにヒクついていたが、ディルドの先端が触れた途端に口をすぼめて侵入を頑なに拒んだ。
「もう逃げられないよなぁ」
 嘲笑う少年が×××の中心をディルドで押し、襞を伸ばすように中心から外側へと擦りつける。
「あっ…」
 ビクンと身体を踊らせて、佑は自分の太腿を抱える手や爪先に力を入れた。
「意地を張るなよ」少年は少しきつい口調で言いながら手元を凝視している。ディルドで中心をつつくほど、×××は窄まったままだ。「あきらめて、全部咥え込め…」
「や……だ…」
 目を潤ませながら、佑が弱々しく頭を振る。
「何言ってんだ」と少年が笑った。「こんな格好しながら言うか?」
「……、それ……先が……」
 視線を漂わせながら、佑は口篭もる。
「ん…?」まじまじとディルドの先端を見た少年は、「ま、さっきまで入れてたローターの2倍は太いかな」と独り言のように呟く。「…初めてだって言ってたよな」
「…………」
 佑が何か言おうとして唇を開いた時、ディルドが容赦なく×××にめり込んだ。
「いっ…やあぁぁぁ…、あぁっ…ぃ…」
 意味不明の叫び声が佑の口から漏れ、全身を痙攣させた。押さえつけられた身体を捩りながら嫌がっているのに、×××はディルドをゆっくりと咥え込んでいく。
「ローターを入れてたせいかな」と少年が嬉しそうに言った。
 ディルドを5センチほど挿入させてから、その半分まで引き抜き、また挿入する。佑はその動きに合わせたかのように、閉じることのない唇からずっと掠れた悲鳴をあげ続けた。眉をしかめ、細めた目には涙が溢れて、足の指は引きつるほどに広げている。
「嫌がるふりすんな」
 笑いながら少年が叱った。
 佑は頭を上げて少年を睨みつけたが、「あっ…」とディルドに突き上げられて声を漏らすと、すぐに降参したように目を伏せて唇を震わせた。
「もっと、か?」
 聞こえなかったのか、佑の視線は虚ろだ。
「もっと、奥まで入れてほしいのか?」
 訊きながら、少年は答えを待たないでディルドをより深く侵入させていく。
「うぅっ…」
 佑の言葉はすべて喘ぎ声に変わり、いくら腰を振っても宙に浮いた脚が揺れるだけだ。
「おまえを初めて見たのは……、O駅のホームで……」
 少しの間、憂鬱な記憶の波に漂う顔をして少年が呟き、静かに溜息を漏らした。
「あの時、全てが廻り出したんだ……、名前を知りたかった…、会話をしてみたかった…、どんな声なのか…聴いてみたかった…、何に興味があって、何が好きなのか………いつからか……どうでもよくなったけどな…」不意に少年は不安そうに顔を曇らせ、苦しげな声で言った。「……触って、抱きしめて、突っ込んでやりたくなった……見たい、見たい、見たい……、それだけだ……」
 少年の独白を、佑は黙って聞いていた。涙で滲んだ視界の向こうから少年が必死で自分を求める声にも聞こえて、心の中を大きな手で掻き回された気がして、何も考えられなくなっていく。
 ×××に突き差したディルドをゆっくりと捻りながら、少年はもう片方の手で佑の左足首を掴むと、その小指を口に含んだ。
「あぁうっ…」
 頭をのけぞらせた佑が顎をあげる。柔らかい唇が指の根元を包んで指先まで吸いつき、尖った舌が指の間を舐める。
 くすぐったいよりも、知らなかった快感と恥ずかしさが押し寄せて、佑は膝の力が抜けてしまいそうになった。
「やっ…、やぁっ…、……」
 喘ぎながら、佑は不安げに頭を振る。
「綺麗だ…」と妖しく笑った少年が指先で佑の足を擦りながら言った。「5本とも指が真っ直ぐだ。小指も曲がってない、爪の形もこんなに綺麗だったのか…。おまえ、色が…、白いんだな……」
 言いながら、右手に握ったディルドを少し深く挿入させると、佑は長く細い悲鳴を漏らした。太いディルドの細かい振動が身体の奥へと入っていく。
「あーっ…ああっ…ああぁ……」
 腰をくねらせた佑の目から大粒の涙がこぼれて、薔薇色の頬の上を流れた。
 少年は優しい手つきで、勃っている佑のペニスを掴む。
「はぁっ…、あっ、あっ、あっ…んっ…」
 ディルドを×××に咥えたままでペニスをしごかれると、いつしか悲鳴は喘ぎ声になり、切なそうな吐息を含んでいた。
「イきたそうだな…」
 少年は手を休めずに、佑の顔を覗き込んだ。
「んっ…あっ…、んっんっ…」
 唇を噛み締め、喉の奥で潰れたような喘ぎ声を出し、腹は波打っている。×××は咥えたディルドをもっと深く飲み込もうとしているのか、吐き出そうとしているのかビクビクと震えていた。少年はペニスを握る手の動きを早めて囁く。
「イけよ…、イッちまえ……」
「ああぁぁ……」
 少年は右手をディルドから放すと、掌を被せるようにペニスを覆い、くびれた部分に指を蠢かせた。左手は力を込めて根元を締め付けながら上下に動かしている。
 絶頂に向かって押し上げられていくように、佑は身を強張らせ、竦めた自分の肩に頬を押し付けた。
「あっ…あっ……、あっ…」
 顔は紅潮し、唇からは短い喘ぎ声が途切れることなく漏れ続けている。
「やっ……、もう……、あっ…」
 佑の言葉は続かない。腰を振り、自分で抱えた脚を引きつったように動かしている。足の指に力を入れすぎてピンと立っているのを、少年は見逃さなかった。手の中にあるペニスが更に膨れ、その感触が自分の射精前と同じだと直感して手の動きを早めながら佑の顔を見つめた。
 快感が続いて、もう我慢ができないらしく佑は背中をのけぞらせた。
「…あっ……」
 小さな声を上げて佑は射精した。硬く閉じた瞳から涙が零れ落ちる。
 少年の掌や指の間に、佑の吐き出したものがベットリとついた。
「おまえ、いつもイッた後、目を瞑るんだな」
 しばらくの間少年は、瞳を閉じて口で息をしている佑の顔を嬉しそうに眺め、ウェットティッシュで両手を丁寧に拭いた。
 抱えていた膝からゆっくりと手を離した佑は、自分の×××にまだ刺さっているディルドを指先で探し、握り締める。
「自分でするのか?」と興味津々な表情で少年が訊く。
 佑は目を閉じたまま、つらそうな顔をして慎重にディルドを引き抜くと、それを部屋のどこかに向かって投げつけようと手を振り上げた。
「待った!」
 少年が声を荒げ、「壊れる!」と焦って叫びながら佑の手の中にあるディルドを奪い返そうとしたが、佑は溜息をついて手を下ろすと指を開いた。ディルドはシーツの上に放られて転がり、すぐ側にあった少年の膝に当たって止まった。
 まだ佑は目を開けない。両脚を投げ出して横たわり、涙を流して口で呼吸している。息をするたびに腹が上下に動いた。
 少年はディルドを取り上げてヘッドボードと繋がっている棚の上にマグカップと並べて置くと佑の横に座り、こちらを見ようとしないで静かに泣く顔を見つめた。
 黒い睫毛が濡れていて、頬はうっすらと赤く、開いた唇は切なそうに息を吐いている。そして、深い溜息をついて顎が上がり、柔らかな首の皮膚が良く見えるようになった。白い肌。手に吸い付くような感触だった。毎朝、電車の中で想像していたよりも随分と滑らかで弾力がある。胸や腕の筋肉は意外と発達しているが、全体的にほっそりとしている美しい身体の曲線を歪める醜い脂肪はどこにも見当たらない。色素の薄い二つの乳首を見て、少年は覗き見た×××の色やヒクつく様子を思い出し、再び閃くような喜悦を感じた。嫌がる声、縋る声、甘さを含んだ声、睨みつけ、懇願する目、手の中で感じたペニスの張りと精子の温かさ──そのどれもが幸福感をもたらす。佑の存在が、自分を幸福にしてくれる。
「愛してる…」
 それは素直に口から出た少年の言葉だった。
 佑はピクリと眉を動かして静かに瞼を開けた。側に座りながら自分を見下ろしている少年の瞳を抉るように見つめ、
「愛…?」と体を弛緩させたまま訊き返した。
 少年はシーツに片手をつくと身をかがめて佑の顔を覗き込み、その見開いている濡れた瞳の上の額にそっとキスをした。
 佑は突然のキスに狼狽していたが、やがて冷めた表情になって言葉を続けた。
「…これが…愛? …要らないよ、こんなの……」
 少年の揺るがない視線、薄笑いを浮かべた口元をしばらく眺めた佑は呆れた顔をして目をそむけ、天井を見つめた。それから感情が麻痺したような声で話しはじめた。
「……小学生の頃、公園で遊んでいたとき…、知らない男の人に身体を触られた事がある。怖くて…声が出なくて…泣いていたら、大人たちが走ってきて、そいつを僕から引き離した。大人の中には男の保護者がいて、“この子は仲良くしたかったんだ、愛してるんだよ、だから触らせてあげて”って言ったんだ」
 黙って聞いていた少年は、口の端を上げてニヤリと笑い、
「俺と似てるな!」と笑った。「触りたかった。でも俺とそいつの目的は違う」
「愛してるって言えばすべて丸く収まると思ってる。都合がよすぎるよ、同じ痴漢のくせに」
「俺は保護者付きじゃねぇよ」
「それじゃあ説明して、愛してるって、どういう意味?」
「…………、考えたことが無かったな」
「そうだとしても感じてるはずだよ、創作は愛してるんだから。どう違うの?」
「わからない。説明できない」
 ゆっくりと身を起こした佑は座っている少年と向き合い、しばらく不可解な物を観察するように眺めたが、やはり理解はできなかった。
 二人は何も喋らない。ただ、お互いに黙って相手の顔を見ている。
 ふと、ふてぶてしく微笑み返した少年は錆色の髪をかき上げると、ジーンズのポケットから取り出したものを佑の手に握らせた。それは電車の中で佑の制服のブレザーから抜き取った生徒手帳だった。
「じゃあな」
 唐突に少年はそう告げて、ベッドから降りた。
「…………?」
 意表を突かれた顔をして、佑は少年を見上げている。少年はもう頭の中を切り替えたかのように少し厳しい表情で机を見て言った。
「俺、続きをやるから」
 どうやら少年の興味は佑から机の上にある創りかけの創作物へと移ったらしい。その事にも、いきなり時間を切り上げて突き放された事にも佑は軽いショックを受けた。これきり話す機会がなくなりそうで、電車の中で疑問に思っていた一つをあわてて口にした。
「ナイフは?」
 少年にナイフを突きつけられているかもしれない、その疑惑が否定できなかったから逃げることができず、佑はこの今の状態なのだ。
「はあ?」
 机の方へ身体を向けていた少年は、怪訝な顔で佑を見た。
「ナイフ」佑は語気を強めた。「アーミー? バタフライ?」
 少年はきょとんとして佑を見下ろしている。
「…folding-knifeじゃないの?」
 佑が苛立たしげに尋ねると、少年はますます首を傾げて、
「は?」と短く訊き返した。
「折りたたみナイフじゃないの? …もしかして、カッターとか?」
「なあ、どうしたんだ、おまえ」少年が苦笑した顔を佑に近づける。「気持ち良すぎて頭おかしくなっちまった?」
 その言葉に素早く反応した佑は顔を赤らめながら右手を振り上げた。
「目はダメだからな、外してくれよ」
 顔を引こうともせず、余裕を見せながら少年が笑う。
 佑はちらりとベッドの横に置いてある黒いマグカップを見てから視線を少年の顔に戻し、それほどの勢いをつけずに掌で少年の頬を打った。
 皮膚を叩く軽い音が室内に響く。佑はまだ少年の頬に掌をくっつけていた。
「気がすんだ? もういいかな」
 少年は笑いを引っ込めて顔を離すと、背を伸ばして机の方へと歩き、勢い良く椅子を引いて腰掛けた。早く作業を再開したいらしく、それから佑を一度も見ずに、机の上の作りかけの粘土をこね始めている。
 佑は呆気に取られてその様子を傍観し、真剣な目をして手元の粘土を見つめる少年の横顔を眺めた。
 まるで、部屋の中に佑は居ないかのように少年は創作に集中している。いきなり無視されて、やはり少年は違う世界の住人だと実感した。
「…持ってなかったの?」
 没頭している少年に、佑は呆れた口調で訊いた。
 少年は聞こえていなのか無視しているのか、反応せずに黙々と作業を続けている。
「ねえ」
 少し大きな声でもう一度呼びかけると、少年は顔を向けずに「ん?」と、さもうるさそうに返事をした。
「電車の中で脅したでしょう、刺すって。ナイフ、最初から持ってなかったの?」
「…無い」
「…………、何…それ。……脅しただけ?」
「触って、見て、感じたかった、それだけだ。本当に刺すかよ、キチガイじゃあるまいし。俺は殺人には快楽を感じない」
「…………」
 その時、いきなり携帯電話のコール音が鳴った。
 それは佑にとって聞き慣れた着信音で、少年が無反応なのを目の端で確認してから、やはり自分の携帯が鳴っているのだろうと思い、床の上に置いてあるブレザーやシャツを見つけて手を伸ばした。携帯はシャツの胸ポケットに入れっ放しだったはずだ。シャツを掴んでベッドに引っ張り上げるようにして手元に引き寄せ、ポケットに手を入れて携帯を掴み出す。鳴っていたのは佑の携帯で、着信表示を見ると“伊織さん”とあった。
「悪いけど、外で話して」
 少年は振り向かないままで言った。見ると、少年の手は細かな手作業をしていて神経を集中させているような感じだった。気が散ると言いたいのだろう。
 佑は少年を一瞥してから、裸のまま携帯を持って素直に部屋の外に出た。
 ドアの向こうは廊下ではなく、キッチンとダイニングになっていて真っ暗だった。カウンターの上にある窓が壁一面に広がっていて、出窓のようになっているが、その上には何も置かれていない。まるで生活臭がしない、と佑は思った。暗い窓の外には隣接するマンションの壁が見える。
 誰にも見られていないかもしれないが、それでも佑は暗いその部屋の隅で身を縮めて携帯に出た。
「もしもし」と小声で佑が言うと、相手は怒鳴るように応えた。
『佑!? 佑か? 今、どこにいるんだ?』
 その声は心配して怒っているようにも聞こえる。
「伊織さん…」
 佑は相手の名を呼んだきり声を詰まらせた。
 伊織は父方の親戚で、佑より年上の大学生だ。近所に住んでいる事もあり、小さい頃から仲が良く、何かと佑を気遣ってくれる。その聞き慣れた伊織の声が、突然佑を日常に呼び戻そうとしていたが、素っ裸で知らない少年の家の暗い部屋にいる自分が自分でも信じられなくて戸惑ってしまう。
『俺、今さ、佑の家にいる』と伊織は話を切り出した。
「えっ…?」
 伊織は合鍵を持っているから、それを使って入ったのだろう。
『おじさんとおばさん、今日は法事でいないだろ? 佑一人で大丈夫かと思ってたんだけど、やっぱり心配で。おまえは帰って来ないし。どこにいるんだよ?』
「あ…、えっと…」
 二度も同じことを訊かれ、佑は言い淀んだ。少年のことを正直に話せば伊織は激怒するだろう。身長は180センチ、体重は85キロを越えていて筋肉質で逞しいこの体格の持ち主は気性が激しい。そんな伊織に話して事を大きくするなら、先に警察に通報するべきだ。
「と…、友だちの家…」
 佑は咄嗟に嘘をついた。その方が良いと判断したからだ。
『友だち?』
 訝しげに伊織に訊き返され、佑は青ざめた。小さい頃からの付き合いが長いせいか伊織は佑の気持ちに敏感で、嘘などいつも簡単に見破ってしまう。
『名前は?』
 まるで調査官のように伊織が声を低くして尋ねた。
「あ…、天羽…」
 このビルに入る時、少年がそう呼ばれていた事や玄関の表札に天羽と書かれていたのを思い出しながら、佑は取り調べを受けるようにボソボソと答える。
『天羽、なんて佑の口から聞いたこと無いけどな』と、力を込めた口調で伊織に言われ、佑は思わず首を竦めた。
 佑と伊織は互いの家を行き来していて、一緒に遊んだりする仲だ。佑は伊織を慕っていたし、伊織は佑を弟のように可愛がっている。数日前にも伊織は佑の家に泊まりに来ていて互いの近況を聞かせあったばかりだから、伊織が天羽の名を聞いて不審がるのも無理はない。
『新しい友だちなのか?』
「う…うん、そう…なんだ…」
 佑は嘘をつくのに慣れていなくて、心臓の高鳴りを感じながら平静を装う。
『クラスメート?』
「あっ、ち、違う高校の…友だち…」
『へえ…』
 全く信用していない伊織の口ぶりに佑は慌てて嘘を重ねてしまう。
「ぞ、造形に興味があるんだって。それで…僕も興味があって…、協力できること…ありそうだったし……」
 しばらく黙っていた伊織は、残念そうな溜息をついた。
『佑、友だちは選べよ』
 返事を待っているのか伊織は無言で、佑も何と答えていいのかわからずに黙って携帯を握り締めている。
『おまえは、すぐ人に騙されたり同情したりする。ずっと前に俺が言ったこと、覚えてるか?』
「え…っと」
 素早く頭を回転させようとしたが、嘘をついているせいで焦ってうまく思い出せない。
 伊織は力を込めて、ゆっくりと言った。
『冬の庭で飢えた鳥に餌をやるように、誰にでもすぐ同情して、自分の全てを与えて救おうとするのはやめろ』
(あっ…………)
 佑の頭の中に、雪に覆われた白い庭が唐突に浮かんだ。

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