プレイボーイの罪ってなに?

姉夫婦が海難事故で亡くなった――その訃報をキャリーに電話で知らせてきたのは、義兄の弟で、かつての、そして唯一の恋人パオロだった。
九年前、姉の結婚式でパオロと出会い、その晩純潔を捧げた。
だが、女性を本気で愛したことのないプレイボーイの彼は、感極まって愛を告白する彼女をせせら笑い、去っていったのだ。
キャリーは取るものもとりあえず、ローマに向かった。
もう一度、彼に利用されるはめになるとも知らずに。
テキサス・ライツ・ホテル――幼くして孤児となったエマリンは、ホテル経営者の伯父に引き取られた。
以来、この場所が彼女の遊び場であり、家であり、仕事場なのだ。
だが年々ホテルの客足は遠のき、見かねた伯父は改築専門の技術者を雇うと言いだした。
内心複雑な思いで、エマリンは技術者のライアンを迎え入れた。
「古いものと新しいものの融合は、まさに挑戦しがいがある」彼の目に燃えあがる炎に、エマリンは全身を焦がされる気がした。
“暴君”“地獄から来たボス”――それが、ブライアント開発の社長タイにつけられたニックネームだ。
マデリンは、彼のイメージを刷新するために臨時の広報担当として雇われた。
頭を抱えるマデリンの前に、赤ん坊を連れた弁護士が現れた。
不慮の事故で他界した、タイのいとこ夫婦が、子供の後見人としてタイを指名している。
そう告げて、弁護士は強引に赤ん坊を置いて出て行った。
唖然としてマデリンがタイを見ると、意外にも彼は穏やかに赤ん坊を見つめていた。
小さなホテルを営むリズベスは、コリンの姿に息をのんだ。
著名な建築家としての自信に満ちた笑みとセクシーな容姿。
そんな彼が唯一の宿泊客としてしばらく滞在するなんて……。
連夜のように誘いをかけられ、気がつくと、彼女はすっかりコリンのペースにはまっていた。
ある日、町のダンスパーティでリズベスは彼のために$カまれて初めて官能的なドレスをまとう。
だが、めくるめく一夜が明けてほどなく現実を知る――すでに別離へのカウントダウンが始まっている、と。
消防士のジョーダンは、ある日、嵐のために倒壊したタウンハウスに向かい、取り残された猫を救おうと中に入った。
彼はなんとか猫を助け出すが、バルコニーに出たところで猫が暴れたために転落してしまい、怪我を負う。
そんな彼の前に、猫の飼い主、ホリーが現れる。
ブルーの瞳、豊かな髪、そばかすの浮いた少女のような顔。
女性とロマンティックな関係になることを極力避けてきた彼だが、ひと目彼女を見た瞬間、なぜかそのルールを破りそうになっていた。
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