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奇譚小函―きたんこばこ―

R-18 二次創作テキストサイト

リゾット×トリッシュ

鋼鉄と処女

 

こちらのメロ×トリの続編となります


『ひみつの個人授業』の後日。
メローネはリゾットの手によって制裁を受け、トリッシュも嫌と言うほどお尻を叩かれて両成敗となった。
しばらく再起不能状態になったメローネだったが、彼の遺志を受け継いだトリッシュは
自分が見事一人前の女になる事がメローネにとって何よりの手向けになると考え、
いざ実地体験とばかりにリゾットの住処へ向かった。


「リゾット!! いる!?」
「……そんなに大きな声を出さなくても聞こえている」


相変わらず、家具さえほとんどない殺風景な部屋だった。
いざという時、身体一つで出て行けるよう余計な物は持たないようにしているらしい。
手土産でも持ってくればよかったかしら、と思いながらトリッシュは勝手にベッドに座った。
この前未遂に終わった時の話を持ち出して再挑戦を願うと、リゾットは途端に険しい顔になり
本当に良いのかだの後悔しないかだのと何度も何度も尋ねられ念を押された。


「前はあんなふうに泣いちゃったけど、今度こそちゃんとしたいの!!」


勇ましく宣言するトリッシュに苦笑し、リゾットはヨシヨシと頭を撫でてやった。


「もう! またそうやって子供扱いする!」
「子供? 子供にこんな真似をすると思うか?」


そう言って、リゾットは怒るトリッシュにキスをした。
彼女にいち早く手をつけたと言うものの、キス以上の事はまだ早いと自重していたが
それも今日までになりそうだった。
ふわふわした唇に少しずつ舌を侵入させると、トリッシュの身体がかすかに震えた。
覚えたての大人のキスをうっとりと味わっている。
初めて口付けた時、この男は唇まで鉄のように硬く冷たいのかと思っていたものだが、
そうではなく自分と同じ温もりが感じられた。
今もその時と同じくらいに胸を高鳴らせ、トリッシュは夢中でリゾットに応え続けた。
粘膜の触れ合う感じは不快ではなく、むしろ相手の存在を直に感じる事で安心した気分になる。

角度を変えて互いの唇を味わうたびに、額や頬が触れ合うのがくすぐったい。
二人の身体が密着して、柔らかく弾む感触が胸板に押し付けられる。
もう少しこのままでいたい所だったが、リゾットは唇を離して部屋の明りを消そうとした。
ふと、トリッシュにその手を止められた。


「ちゃんと全部見ていてほしいの……あたしの事…… あたしも、リゾットを見たいから……」


恥じらいながらも、その目にははっきりと覚悟の色が見て取れた。
この前は、圧し掛かられ服に手をかけられた時点で怯えて泣いてしまったのだった。
勇気が足りなかった情けない自分のせいなのに、そんな自分をリゾットは慰めてくれた。
メローネの犠牲を無駄にしないためにも今度こそやるしかない、とトリッシュは腹を決めた。
リゾットもそれを心で理解し、望むようにしてやろうとトリッシュを引き寄せた。
いきなり触れられて、小さな肩がぴくりと震える。


(あっ、あ、どうしよう……)


首のチョーカーにつながるストラップを外され、革製のビスチェにリゾットの手がかかる。
自分から脱ごうと思っていたのに、トリッシュは固まってしまった。
大きく骨っぽい手は、女体を覆うわずかな布地を手際よく剥がしていった。
黙って脱がされるままになっているのは気まずく、恥ずかしかった。
自分も何かする事はないだろうか、そうしたら少しでも羞恥が紛れるのに。


「……あたしもリゾットの服、脱がすわ」


そう言って、トリッシュは一人で勝手に赤くなった。


(あたしったら自分で何を言ってるのか分かっているの!)


リゾットは頼めるか、とだけ答えて作業的にトリッシュのスカートを下ろす。
トリッシュは目の前の男の服に恐る恐る手を伸ばした。
たどたどしい手つきで胸元のベルトを外そうとするが、なかなかうまくいかない。
がっしりした肩や胸板に手が触れ、思わずどきどきしてしまう。
メイクも下着もいつもより大人っぽいものにして来たけれど、リゾットはどう思っているのかしら…と
乙女チックな事を考えるトリッシュだったが、リゾットは何も言わず紐で結ぶタイプの下着を取り払っていく。
マネキンの服を脱がすのと変わりない行為に少しむっとするが、もし色っぽいだの何だのと口にしていたら
トリッシュは真っ赤になって「もう、そんな事言わないでよ!」と怒るだろう。
全く、乙女心というのは複雑なものだ。
そうこうしているうちに、リゾットの指に紐を解かれた下着が床に落ちた。


「…………」


もし、今のリゾットの思考が外に漏れていたなら「このむっつりスケベ男が!!」と
部下たちに罵倒されても仕方ないだろう。
それほど生まれたままのトリッシュは魅力的だった。
食いついて痕を残してやりたいような柔肌、生意気に張り出した胸や尻は嫌でも目を引く。
発育のいい肢体とは対照的に、むっちりした腿の間の恥丘を覆うものは何もなく
まさかメローネに剃毛でもされたのかと一瞬思ったが、本当にまだ生えていないようだった。
肌にむず痒さを感じるほど凝視され、リゾットの服と格闘していたトリッシュが顔を上げた。
まともに目が合い、恥じらって俯いてしまうトリッシュの顔を上げさせて自分の方を向かせてやる。


「あっ、ちょっと……まだあなたの服が……」
「もういい」


トリッシュを自分の膝に引き寄せると、小さな肩が腕の中にすっぽりおさまってしまった。
軽い衝撃に胸が揺れ、脚が開かれて大事な所が剥き出しになっている。
リゾットの膝が割り込むように内側にあるので閉じられず、恥ずかしがるトリッシュに
何のことだとしらを切りながら乳房に手を伸ばした。
後ろから抱くような体勢は密着しながら胸を弄るのにちょうどいい。
触れられるのを待っているような乳首を指先で押しつぶすようにすると、トリッシュが眉を寄せて可愛い声を上げた。
その様子に嗜虐心を刺激され、柄にもなく意地の悪い事を口にしてみる。


「メローネにはどんな風にされたんだ……? 言ってみろ」
「!!」
「こうされたのか?」
「やぁぁん!!」


つんと立ち上がった乳首を軽く抓られ、思わず小さく悲鳴を上げた。
リゾットは先程までの紳士的な態度から一転して、トリッシュを追い詰めるように責めてくる。
何をされてしまうのか恐かったが、同時に期待している自分がいた。
その期待通りに乳首だけを執拗に嬲られ、トリッシュが腕の中で悶える度に
掌の中で乳房がぽよぽよと弾んでリゾットを愉しませた。


「も……もう許してぇ……」


トリッシュが許しを乞う声に余計に煽られ、上気したうなじをきつく吸って痕をつけてやった。
男に比べて皮膚が薄い分感じやすいのか、こんな事にも小さく声を上げて反応する。
吸い付くような柔肌はどこもすべすべしていて気持ちがいい。
まだまっさらな肌を情欲の色で染め、誰にも見せられない所にまで欲望の痕を残してやりたいとさえ思った。
彼女を愛しみたいのに辱めてやりたい、矛盾した感情が湧き上がりひどくもどかしい気持ちになる。
常に自分を理性で戒めていたリゾットだったが、今は衝動に支配されていた。
気が済むまで首筋や耳朶を味わわれたトリッシュの身体からはすっかり力が抜けてしまっている。
もじもじと腰をよじって内腿を擦り合わせる動作は必死に劣情を堪えているのだろうか、
それとも彼女も『欲しくて』たまらないのだろうか。


「もっと……もっと、他のところも……」


甘い酒に酔ったうわ言のように、トリッシュはもっと先の行為をねだる。
いつのもリゾットからは想像できない情熱的な愛撫にすっかり火が点いてしまい、
処女でありながら積極的に目の前の男を求めようとしていた。
リゾットはひとつ悪戯を思いつき、トリッシュの手をとって彼女の内腿の奥へと導いた。
はっとした様子で「だめ……!」と制止しようとしたが、かまわず彼女の指でそこに触れる。
襞の間は温かくぬめった愛液で満たされており、指と襞の間に蜜が糸を引いた。
自分でも知らないうちにどれほど感じていたかを知らされ、トリッシュの頬がますます紅潮した。
そのまま自分の指を使われて、自慰の真似事をさせられる。
ただ襞を上下になぞるだけの単純な動きだったが、それでも好きな男に見られている恥ずかしさから
トリッシュは急激に燃え上がった。


「いい格好だな」
「んんっ……だめぇ……見ないでぇっ……!!」


目が潤み、顎が上がって昂り詰めそうになるトリッシュの指を除けてやり、今度は自分の指で可愛がってやる。
このまま生殺しにして悶えさせてやるのも悪くなかったが、蕾に触れられていくらもしないうちに
トリッシュは切ない声を上げて気をやってしまった。
厚い胸板に火照った身体を預け、荒い息をつく彼女に蜜にまみれた指を見せてやると
命令されたわけでもないのにかすかに潮の味のするリゾットの指を舐めた。
ちろちろと舌を使ってそれを指ごと味わっている様が何とも艶かしく、先程から硬く張り詰めていたものに
一気に血が集まり、勃起がズボンの布越しに柔らかな尻に当たる。
それを与えられるのを期待してか、トリッシュはまるで肉棒にそうするようにちゅうっと指を吸った。



 その低い声で何度でもあたしの名前を呼んでほしい。
 身体のすべての箇所にあなたの手で触れてほしい。
 息が止まるほどキスをして、壊れてしまうほど抱きしめてほしい。
 リゾットになら、どんな風にされたっていいの……


蜜のように甘い余韻に浸りながら、トリッシュはリゾットの手に指を絡める。
一度イッてしまったはずなのに、腰の奥が疼いてどうにも収まらなかった。
一人でしている時はこんな風になった事はないのに……


「なんだか、あたし、変……」


あなたのことが欲しくなっちゃったみたい。
そう言ってリゾットの腕にすがるトリッシュは何とも物欲しそうな表情をしていた。
しっとりと汗が滲み、薄桃色に染まった肌や十分に潤った粘膜などから
頃合か、と判断したリゾットが身体を起こしてゴムを手に取った時、予期せぬ出来事が起きた。


「あ! それ、あたしにやらせてちょうだい」


リゾットの膝に乗り出してトリッシュが手を差し出している。
メローネの入れ知恵かとリゾットは頭を痛くした。
物事を覚えたての子供のように、自分でしなければ気が済まないようだったので、言われるままにゴムを渡した。


「メローネより大きいかも……」


トリッシュが漏らしたその言葉に、ほんの少しだけ優越感を感じる。
なかなか器用な指で、爪を引っ掛けないよう用心して丁寧に根元まで下ろしていく。
ほらちゃんと上手く出来たわ、と得意げなトリッシュは何を思ったかいきなりゴムに覆われた肉棒に頭を近付けようとした。
慌てて肩を押さえ、寸でのところで止める。


「そんな事までしなくてもいい」
「……はーい(しゃぶられて喜ばない男なんかいないッ!ってメローネが言ってたのに……)」


どうやら余計な事だったらしく、恐い顔で睨まれてトリッシュは引き下がった。
リゾットの黒々として太い筋の通った肉棒は至近距離で見ると凶器のようで
これからあんなものが本当に入るのかしら? と思うとちょっと信じられなかった。
やれやれと気を取り直したらしいリゾットに肩を軽く押され、コロリとベッドに転がされる。
広げられた脚の間に逞しい腰が割り込んできて閉じられず、慌てて大事な所を手で隠そうとしたが間に合わなかった。


「ひゃ……」


最も柔らかな所に硬いものが押し当てられ、トリッシュの身体が少し強張った。
まだ産毛も生えていないそこに挿入するのは、欲しがっているとはいえ可哀想な気もしたが
今さらここでやめる事も出来そうにない。
先端が粘膜に埋まり、そのまま奥へ侵入していく。


「んっ……!! い、痛いっ……!!」


リゾットはトリッシュを気遣って、ごくゆっくりと腰を進めているがそれだけでも裂けてしまいそうだった。
初めての時はひどく痛いと聞いていたが、まさかこれほどとは思っていなかった。
普通ならやめてほしいと叫ぶか突き飛ばしてでも逃げるかする所だが、トリッシュは逆にリゾットに思い切りしがみつき
怯えた子猫のように肩に爪を立てて苦痛を堪えながら、全身で受け入れた。
リゾットの肉は徐々にトリッシュのなかを満たしていく。
腹の中が硬いもので圧迫されて息をつくのも苦しく、浅い呼吸を何度も繰り返した。


(ぜんぶ……入っちゃったのかしら……?)


長い時間をかけてようやく受け入れる事ができたとトリッシュは思ったが、実際はそうではなく
リゾットはまだ余っている根元近くまでを突き刺すようにぐっと押し込んだ。


「ああぁぁぁ!!」


貫かれる辛さに息も絶え絶えになり、涙をこぼすトリッシュの姿は痛々しいほどだったが
自分から望んで女にされている様はひどくそそられる眺めでもあった。
まだ慣れておらず、痛いほど締め付けてくる窮屈な胎内も仕込みがいがありそうだ。
このまま突き上げてめちゃくちゃにしてやりたい、という考えをリゾットは必死に押さえつけた。
破瓜の赤いしるしがシーツに点々と染みている。
大丈夫かと手を伸ばして涙を拭ってやると、リゾットの身体の下でトリッシュが一瞬震えた。


「あ、まだ動かないでッ……!」


少しでも身体が動くと胎内を押し広げる肉棒も動き、痛みと異物感に声を上げてしまう。
しかしその事に嫌悪や恐怖はなく、愛しい者を受け入れている幸せと一種の達成感があった。
ふと、トリッシュは先程見たリゾットの男根がどうなっているのか気になり
好奇心から脚の間に恐る恐る手をやって、手探りで結合部を確かめた。


「ちゃんと入ってるわ……」


触れただけでも、いつもは慎ましく閉じているそこが肉棒でいっぱいに拡げられているのが分かる。
自分の茂みに細い指が触れてくすぐったく、リゾットは悪戯な手をどけさせた。


「ねえ、リゾット……少しだけ、動いてみてくれる?」
「……さっきまで痛いとわめいていたんじゃあないのか」
「大丈夫な気がするの、少しだけ……」


慎重に腰を引いて、今度はやや浅い所を雁首で刺激される。
胎内が拡げられるのに多少なりとも慣れたのか、今度はそれほど痛くはない。
前戯の激しいまでの責めとは違い、緩やかな抽送は心地よかったが
リゾットの慎重さがトリッシュには却ってもどかしかった。
そのうちに、肉棒が自分のなかで力強く脈を打っているのをもっと感じたくなり
トリッシュは無意識のうちにリゾットの腰に脚を絡めて引き寄せていた。


(……!  あ、なに、今の……?)


脚を上げて下腹に力が入った時、トリッシュは自分のなかが収縮したような感覚を覚えた。
きつくて息苦しいけれど、この方がもっと中にあるリゾット自身を感じられるような気がして
できるだけ身体の内側に意識を集中させて肉棒を締め付け続けた。
いきなり入り口から締め上げられ、隙間なくまとわりついてくる粘膜にリゾットは思わず歯を食いしばった。
まだ加減がよく分からないらしく、強弱も間隔もでたらめだが、もう『締める』事を覚えたらしい。
天性の素養にリゾットは内心舌を巻いた。


(全く、初めてとは思えんな……)


リゾットの呼吸が荒くなるのを感じたのか、いっそう強く締め付けてくるトリッシュがとろけた瞳でこちらを見上げる。


「リゾット、気持ちいい……?」
「黙っていろ」


気持ちよくないわけがなかったが、13も離れた小娘のペースに乗せられるのも癪なので
あえて答えずに行為だけで示す事にした。
自分の体重で押さえつけるように圧し掛かり、緩急をつけて初物を味わう。
初めは慣らすためだった動作が、次第に腰を打ち付けるような激しい動きに変わっていき
ぐっと最奥を突いてやるとトリッシュはたまらないようにベッドに腰を弾ませた。


「あっ、ん、そんなにされたら、あたし……!」


張り詰めた肉棒がわずかな抵抗と共に出入りするたびに、どんどん身体の奥底が熱くなっていく。
官能の涙で溢れそうな瞳に映るリゾットは、今まで見た事もない表情をしていた。
あたしの事が欲しくてたまらないって感じの顔だったわ、と後でトリッシュは口にしたものだが
この冷徹な暗殺者をここまで『追い詰めた』のが、他の誰でもない自分だという事に
彼女はどうしようもない程の興奮を覚えた。


「あたしをあなたのものにして……!」


ひどく扇情的な色を帯びて、まるで溜息のように吐き出された愛の言葉は
さっき初めて知った感じる箇所を長い反りで擦り上げられ、すぐに切ない喘ぎに変わる。
ほとんど隙間のない体の間で互いの熱と吐息が溶け合っている。
トリッシュのなかで『何か』が溢れそうになっていた。
それが一体何なのかは分からないが、このまま身を委ねたい気持ちと堪えなければならない気持ちの間で
葛藤しているうちに、体中いっぱいに満ちて――やがて決壊した。
トリッシュは何も分からなくなり、きつくつぶった瞼の内側の闇に小さな光が弾けてすぐに消えた。


「く……」


自分ももう限界が近いと知り、リゾットは自身をより深くトリッシュのなかに沈ませた。
薄い膜に遮られて届かないと分かっていても、欲望を叩きつけるようにできるだけ奥へと放つ。
やがて息を整えたリゾットはすぐにいつもの顔に戻り、手早く後始末に取り掛かった。
脱力してベッドに横たわるトリッシュの華奢な身体は汗にまみれ、脚の間にはかすかに血の痕が残っている。
瞼がうすく開き、まだ情交の熱が冷めない身体のまま無理に起き上がろうとしたが
腰に力が入らずベッドから落ちそうになった。


「きゃっ」


その身体をリゾットが支え、丁度いいとばかりにそのまま抱きかかえてバスルームに運んで行く。


「やぁん! 下ろして!」
「暴れるな、落ちるぞ」


バスタブの縁に腰を下ろされ、火照った肌に触れる冷たさが気持ちいいと思っていると
おもむろにリゾットの手に脚を開かれそうになり、トリッシュは驚いて不埒な手を蹴り飛ばそうとした。


「な、何する気よッ!」
「オレが汚したんだから洗ってやろうと思っただけだ」


さっきまでの大胆な振舞いとは裏腹な態度のトリッシュだったが
行為が終わった後となると妙に照れ臭く、身体に触れられる事さえも何だか気恥ずかしかった。
ましてリゾットに生々しい破瓜の血まで洗われてしまうなんて……


「い、いいわよ! 自分でできるんだから放っといてッ!!」
「遠慮するな。 オレのものにして欲しいとか何とか言っていたんじゃあなかったか?」


交合いながら思わず口にした言葉を蒸し返されて、トリッシュの耳がさっと赤くなった。
この男は最中に自分が言った台詞を全て覚えているのでは、と空恐ろしくなりながら必死で弁解する。


「そんなの……! ただ、夢中で言ってしまったただけよ!」
「夢中になっている時の言葉には嘘はないもんだ」


意地悪!と眉を逆立ててトリッシュはそっぽを向いた。
もちろん嘘などではなく本心だと自分で良く分かっているが、今となると思いにまかせて
そんな事を口走ってしまったのがとても恥ずかしい。
汗が冷えてきて身震いし、小さくくしゃみをしたトリッシュの肩を自分の手で優しく包み込み
リゾットは耳元に囁いた。


――オレも、お前のものだ――


その言葉にトリッシュは一瞬目をぱちくりさせたが、リゾットに向き直って「本当?」と聞き返す。


「少なくとも嘘ではない」
「もう、どういう意味よー、それッ!」


少しばかり屈折した言い方ではあったが、リゾットなりの『真心』が伝わったのか
トリッシュは微笑んでリゾットに抱きついてきた。


「ね、洗いっこしない?」
「お前の好きにするといい」
「それじゃあ……こうさせてもらうわ」


悪戯っぽい笑みを浮かべ、胸を寄せた谷間にボディソープを垂らして泡立てる。
自分の肌をスポンジ代わりにして『洗ってやる』つもりらしい。
何とも悩ましい媚態に再度リゾットのスイッチが入ってしまった事にトリッシュは気付かず
その後、リゾットの手によって隅々までよーーーーく洗われてしまったという。


結局、シャワーを浴びながらもう一度してしまったのでトリッシュはだいぶ疲れたらしく
ベッドに連れて行くなり丸くなって眠ってしまった。
その無邪気な寝顔を見るリゾットの表情は、いつもの険しい顔からは考えられないほど穏やかなものだった。


(たしかに最初はひとりでは何もできない小娘だった……
だが何者だ……今のおまえは…… いつの間にか魅力にあふれた女になっている
この顔つきもすでに少女のものではない 一晩で成長したかのようだ
ひょっとしてオレは……自分が気づいていない以上に
お前の事を求めて 近づきたいと思っているのかも知れない
知りたいぞ お前が何を思っているのか…… お前の事をもっと…… 何としても知りたい)


……とぅるるるるん♪ …… とぅるるるるん♪……

突然響いたコール音に、とりとめのないリゾットの思考は不意に途切れた。
見ると、衣服に紛れて置かれたままのトリッシュの携帯が鳴っていた。
着信表示には『父』と出ている。
コール音でトリッシュを起こしてしまってはいけないと思い、リゾットは携帯を手に取った。


『トリッシュ!? 今何時だと思っている! この不良娘め、一体いつまで遊び呆けて……』
「トリッシュなら今オレの隣で寝ている」
『 だ れ だ 貴 様 ッ !!? 』プツッ ツーツー


それだけ言ってリゾットは通話を切り、携帯の電源も切ってベッドに潜り込んだ。


<The End?>

 


トリッシュ…… 翌朝リゾットの『下のスタンドの生理現象』を目撃してびっくり その後初めて朝帰りした

リゾット…… トリッシュの処女ゲット ボスから恨みを買うが後悔していない

メローネ…… トリッシュに初体験の首尾を聞き、「今度オレも入れて3Pしようぜ!」と
       誘ったのをリゾットに聞かれ喉からハサミを吐き出すはめになる

ボス…… ショックと心労で死亡

 


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