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奇譚小函―きたんこばこ―

R-18 二次創作テキストサイト

リゾット×トリッシュ

天使アンドロギュヌス

 

久しぶりに二人で過ごした翌朝の事だった。
トリッシュはまだシーツにもぐって、昨夜の幸せな余韻に満足そうにしていたが
ふとおかしな感覚に襲われ、半分夢の中にいた意識が覚醒しだした。
脚の付け根が……正確に言うと脚の付け根の間が、ほんのり熱くてむずむずしている。
その上、下着の前が妙に突っ張るような感じもして、さすがに二度寝している場合ではないとトリッシュは起きてシーツをめくってみた。
あら? と目が丸くなる。 下に唯一履いているパンティーの布地が小さく持ち上がっていた。
これとよく似た眺めを、リゾットが寝起きの時に見たことがあるような気がしたが
まだ半分寝ぼけているトリッシュは中に何かあるのかとだけ思い、パンティーを下ろしてみた。

(あ、あ、なに、これ……!?)

『中身』を目にした途端、トリッシュはあまりの衝撃に一気に目が覚めた。
それは、すべすべした腿の間からちょこんと突き出ていた。
開花する前の百合の蕾に似た形で、先端からなにかが半分頭を出している。
見慣れないものだったが、確かに自分の身体にくっついていて、温かい血が通っているそれは
どうやら小ぶりなペニスらしいと直感した。
つい昨夜、お楽しみを終えて眠るまでこんなものはなかったはずだ。
混乱したトリッシュは意味もなくあたりをきょろきょろ見回したり、股間をしげしげと見下ろしたりを繰り返した。
ためしに恐る恐る触れてみると、柔らかく弾力があるそれはちょうど自分の性器の一部と似た感じがして、
何だか『あれ』が大きくなったみたい……とトリッシュは思ったが、いつも割れ目の内側にひっそり息づいている蕾とは、明らかに違ったものだった。

「…………うー……」

自分の身体の変化に夢中になっていたトリッシュは、目の前でリゾットがのそのそ起き出したのに気付かなかった。

「……ずいぶん寝てしまったな……トリッシュ、今日はお前がコーヒー淹れてく……」

そこでトリッシュの脚の間にあるものを認め、リゾットは少しの間固まっていた。
ゆうべこんなになるまで弄った覚えは無いはずだが、いやしかし感じるのをいい事に多少乱暴にしてしまったかも……と
渦巻く思考が堂々巡りする。
しばらくして現実を直視すると、確かに女であるトリッシュについているこれは男の自分と同じものだった。

「リゾット……これ、どうすればいいのかしら? 男の人のあれ……なのよね?」
「……確かにそうだな」
「お願い、ちょっとあたしのここ……見てくれる?」
「……?」
「変な意味じゃあなくって、どうなってるか怖くてとても自分で見られないの……」

不安そうにうつむいてリゾットに向かって脚を開いた。
睫毛を伏せたトリッシュは、医者に触診を受ける時のように神妙にしている。
確認してみると、付いているものはペニスだけで睾丸は見られなかった。
さらによく見ると、お馴染みの割れ目がはじまるところ……いつもなら小さな蕾があるべき処からその肉茎が突き出ている。
この二つは発生学的に同じものだと聞いたことがあるが、ここだけが何らかの原因で変化したのだろうか。
その他には特に性器に変わったところは見られなかった。

「どうだった?」
「新しいものがついている以外はいつも通りだ」

確かに驚きはしたが、リゾットは案外早くこの事実を受け入れていた。
しかしとても人には言えないようなこの異変を、多感な年頃であるトリッシュが気にしているのではないかと、それだけが気がかりだった。

「別にそのままでもいいと思う、オレ以外に見せなければな」
「うん……でも、びっくりしたわ、こんなのが……」

セリフの後半に多少淫靡なニュアンスが含まれていたのに気付いたか分からないが、とにかくリゾットの言葉に少し安心したようだった。
しかしトリッシュはまだいぶかしげに腿の間を見下ろしている。

「どうした? まだ気になるのか」
「なんだか、これってリゾットのとちょっと違うみたい」

知っているリゾットのものと頭の中で比べているのか、不思議そうな顔をしている。
確かに、自分とは性器の色合いも形状もだいぶ違い、可愛いと形容しても差し支えない見た目だと思った。
成長途中らしく、トリッシュのペニスは小ぶりで上の方まで包皮で覆われているが
これがもし自分のものより立派だったりしたら、かなり複雑な気分だったかもしれない。

「あたしのこれ、変なのかしら……?」
「別に違っていても変な事じゃあない。 一人一人違うものだ」

基本的な事ぐらいは教えておいた方がいいかもしれないと思い、リゾットは手を伸ばした。
最も敏感なところを守っている包皮を指で引っ張って剥き下ろしてやる。
できるだけ優しくしているつもりだが、トリッシュは痛いっ、と小さな声を上げ身体を強張らせた。
恥ずかしいところを剥かれて顔を赤くし身悶えるその様は、妙に淫猥な眺めだった。
やがて露出したそこは色付いた果実のようで、雁首の段差も低く幼い印象だった。
しかし剥き出しになった亀頭にはちゃんと鈴口があり、確かに自身が男性器であると主張していた。

「あっ……リゾットのと同じになったわ、お揃いみたいね」
「こうするんだ、自分でできるな?」

一旦包皮を元に戻し、また改めてトリッシュ自身の手で剥かせる。
こうやって風呂でここもよく洗うといい、とついでに教えた。
ふと見ると、頬を紅潮させたトリッシュの息が上がっている。
我慢させて無理に剥いてしまったからか、と思ったがそうではなかった。

「あたしの、なんだか硬くなっちゃった……さっきより、むずむずする感じ
 ……剥いたらこうなっちゃうのかしら?」

それはさっきよりも張り詰めており、色も濃くなって熱っぽく上気しているのがわかる。
はじめ朝勃ちの状態だったものを、リゾットの手に触れられて刺激され本格的に勃起してしまったのだ。
どこからどう見ても女の子の身体なのに、小さめではあるが勃起したペニスが脚の間から覗いている様は
普通ならありえない事だが、不思議に欲情をそそる眺めだった。
そして同じものが付いている身として、このまま放っておくのは可愛そうに思え、慰めてやろうと リゾットも下着を下ろした。
自身を押さえつけていた布地から開放されて跳ね上がるその肉棒を目にして、トリッシュは思わずこくりと喉を鳴らした。
ただ手で扱いてやるだけでは勿体無く思え、せっかくなので自分も楽しみたい気になり
お互いのものを触れ合わせて、互いの手で愛し合うというのをリゾットは思いついたのだった。
いつもなら考えられない仕方だったが、トリッシュも乗り気のようで恥ずかしそうに腰を突き出してきた。
刺激を欲しがってかすかに揺れているそれを握って、自分の肉棒とぐっと密着させた。
トリッシュも手を添えて、張り詰めて脈打つ二本の性器の感触を確かめる。
好きな相手と同じものを備えている、という事実をお互い一際強く実感し、これから始まる事への期待に熱い吐息が漏れた。

「はぅぅっ……!」

お互いの手で、二人分の勃起を擦り合う。
とても恥ずかしい事をしているのに気持ちよくてたまらない。
裏筋どうしがごりごりと擦れ合って、腰から背中にかけて甘い震えが走った。
挿入せずに肉棒で割れ目を擦り上げられた事はあるが、それとはまた違う気持ちよさだ。
相手の性器からじかに伝わる熱や脈動や硬さで、感じているのがよく分かり嬉しかった。

「くふうぅ……んっ、お返ししてあげるっ……」

トリッシュの剥けたての亀頭が、リゾットの赤黒く熟れた亀頭とキスをするように触れ合い
ぬるぬるした先走りにまみれて互いを愛撫した。
さすがにリゾットも荒い息を噛み殺せず、蕩けるような感覚に思わず下腹に力が入ったが
自分で仕掛けたくせに、敏感なトリッシュはそれ以上の快感を得て腰が砕けそうになっていた。
覚えたての快感を貪りながらも、初めて刺激された事もあり、あまり長くもちそうにない。
顔を真っ赤にして切ない息をついているトリッシュに、リゾットは我慢しなくていいと声をかけた。

「出るのか? 出してしまえ」
「んんっ!! 先っちょだめぇっ、……くうぅぅん!!」

リゾットの親指でぐりっ、と疼いてたまらない亀頭を刺激され、トリッシュは早くも気をやってしまった。
絶頂へと追い詰められ、痛々しいほど張り詰めた肉茎から放った初精をリゾットと自分の腹に飛び散らせる。
初めての射精の快感は身体の奥底までも達し、何もされていない女の部分まで浅い絶頂を迎えてしまっていた。

「まだだ」
「あ、ひあぁっ!!」

リゾットはまだ射精してはいない。
続けろと言わんばかりにトリッシュの手を肉茎ごと押さえ、離れられないようにしている。
一度限界まで昂まり、敏感になりすぎた性器を再度刺激され、トリッシュは悲鳴を上げたがそれは苦痛ではなくあまりに鮮烈な快感のせいだった。
血管が浮き出るほどの怒張と、ぷっくり充血した肉茎とが粘液にまみれて一際激しくにゅるにゅると擦れ合う。
若い証拠なのか、一度出したくせにトリッシュはまた積極的に手淫に耽っている。
それをリゾットにからかわれ、気持ちよくって手が止まらないの、と泣き声を上げた。

「…………っ!!」
「んあああぁっ!!」

リゾットが息を詰まらせると同時に、温かいものが腹にぶちまけられた。
その勢いのいい射精に触発されたのか、たっぷり洗礼を浴びたトリッシュの先端からも一瞬遅れてミルクがはじけた。
どろどろに煮詰まった劣情を吐き出すような、同じ感覚が二人を支配する。
リゾットは奥歯を噛んで声を殺していたが、トリッシュは断続的な迸りの間中切羽詰った甘い声を上げていた。
二人分の体液が混ざり合い、どちらのものとも分からない白濁がまだびくびくと震えている肉棒から糸を引いて滴り落ちた。




事が済んだ後、トリッシュは謎の倦怠感に襲われまたベッドに突っ伏してしまった。
なんだか全身の力が抜けてしまったようにだるくて仕方ない。
出した後はそうなる、とリゾットに言われ、そういうものなのかしらとぼんやり思う。
さっき自分をさんざん悩ませたものは、相変わらず脚の間にちょこんとついていた。
あたし女の子なのに、こんなの何の役に立つのかしら、と釈然としない気持ちになったが
先ほど味わった初めての射精体験を思い出し、胸の奥がきゅん、となった。
いつもの、リゾットを受け入れてお腹の中でイくのとは違ったあの感じ……

(リゾットも、いつもあたしでイく時あんな感じなのかしら……?)

好きな相手と同じ快感を得られて、嬉しいと思う感情は否定できなかった。
そう考えると『これ』もそんなに悪くないわね、とトリッシュは微笑み、交愛を終えた自分のペニスを労わるように撫でてやった。

<END>

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