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奇譚小函―きたんこばこ―

R-18 二次創作テキストサイト

リゾット×トリッシュ

娘が○○に着替えたら

 

きっかけは6月8日、トリッシュの誕生日のことだった。
何か贈り物をして祝ってやりたいとは思ったものの、リゾットは彼女が喜ぶようなプレゼントがどうも思いつかなかった。
服やアクセサリーは、そもそも女物を選ぶセンスが無い。
チームの奴らに見立ててもらえばいいかもしれないが、そんな事をすれば「ついでに本人の3サイズ聞いてこいよ~」とからかわれるに違いない。
ケーキや菓子は「太るじゃないの!」と突っ返されそうだ。
花束はまあ嫌がられる事はないだろうが、古典的すぎる気がする……
ついに煮詰まったリゾットが、何が欲しいか本人に直接聞いたところ、トリッシュの答えは「せっかくだからいろいろお店を見ながら何を買うか決めたいわ、いっしょに買い物に付き合ってくれる?」とのことだった。



誕生日の当日、わくわくして待ちきれなかったトリッシュは約束していた待ち合わせ場所の公園に30分も早くやって来たが、リゾットはもうすでに到着していた。

「もしかしてあたし、時間間違っちゃった!?」
「いや間違っていない、オレは2時間前に来ていた」
「気が長いにも程があるわよ!」

トリッシュは呆れながらも、そんなに早くから待っていたリゾットも楽しみだったのかしら、と嬉しくなった。

「こんなふうに二人でお出かけする事ってあんまりないから、今日はいっぱい楽しみましょうね」

広い公園は親子連れやカップル、散歩中の老夫婦が行き交いし、ジェラートや花を売る屋台が出ていた。
花壇に咲く小さな花の一輪にまで、陽光の恵みが降り注いでいる平和そのものの景色に、なんだか自分だけ場違いな気がしていたリゾットはトリッシュの言葉に救われた気がした。
10代のうちから復讐と殺人に生きてきた自分には縁のないものと思っていただけに、こんな休日を過ごすのは夢のようだった。

「リゾットも一口いかが?」

ベンチに腰掛け、屋台で買ったジェラートを美味しそうに舐めるトリッシュを見て、すっかり心を和ませて油断していたリゾットは冷たい唇の不意打ちを受けた。

「美味しかったでしょ?」

リゾットの口に甘い苺味の余韻を残し、目の前で悪戯っぽく笑っているトリッシュにどんな魔法をかけられたのか、リゾットは10代の少年のような初心な気持ちになって今度は自分の方からキスをした。

「んっ……リゾットの唇、あったかいわ」

冷たいものを食べていたから、そう感じるのだろう。
ふと、周りから自分たちはどう見えているのだろう、とリゾットは少し気になった。
カップルにしては年が離れているし、兄妹というのもありえないだろう。
トリッシュに尋ねてみると、「リゾットもそういう事気にするようになったのね」と笑っていた。



映画館で『ゴッドファーザー』のリバイバル上映を観て、その足でバールに行き、レモネードを飲みながら他愛ない会話に花を咲かせる。
リゾットは自分の生業も過酷な任務も忘れ、普通の男女のようにデートを楽しんだ。
トリッシュも本当の事を言えば、これが目的だったのかもしれない。
そんな幸せな時間を過ごし、日が暮れ始める頃、リゾットは本来の目的を思い出し、あわてて聞いた。

「……結局何も買わなかったが、いいのか? 遠慮しているんじゃないのか?」
「あ、そうだったわね! じゃあ、前から気になってたお店があるんだけど、付き合ってくれる?」

高価なアクセサリーを所望されても驚かないつもりだったが、トリッシュの行き先はリゾットの予測を超えていた。

「このお店よ」
「トリッシュ、ここは……」

さすがに朴念仁のリゾットでも、ショーウィンドー内のマネキンを見てどんな店かすぐに理解した。
リゾットが連行されてきたのは、高級下着ブランドの本店だった。
白とパステルカラーで統一された内装に、色とりどりの下着がディスプレイされた店内はまるでお花畑のようだった。
リゾットはこんな店に入るのは初めてだったが、入店して一分も経たないうちに来るべきではなかったと後悔していた。
何から何まで可愛らしい雰囲気の、お客もスタッフも女性ばかりの店の中で、リゾットの存在は公園にいた時とは比べようもなく物凄く浮いていた。
連れのトリッシュがいるからいいようなものの、他の客や店員から変な男がいると思われないか気になって仕方がなかった。
その上、どっちを向いても女物の下着ばかり目に入り、リゾットは目のやり場に困るどころか、身の置き所もないような気持ちだった。

「トリッシュ、欲しいのはどれなんだ、早く選べ」
「うーん……やっぱりピンクがいいかしら、それとも……」

いたたまれなくなったリゾットは、ランジェリーを着たマネキンの前で悩んでいるトリッシュを急かしたが、彼女は意に介さず色違いのどれを買うかを選んでいた。
ピンを抜いた手榴弾でもポケットに入っているようにいやな汗をかいているリゾットの側に店員がやってきて、何をお探しですか?とにこやかに訊いてきた。

「この新作のランジェリーを買おうと思って」
「お客様、初めての方でいらっしゃいますか? でしたら採寸から承りますが……」
「すぐできるんですか? それじゃあお願いします」

店員はこちらへどうぞ、とトリッシュを奥へ案内しようとする。
リゾットは母親に置いていかれそうになった子供のようにあわてて、店員について行こうとするトリッシュを後ろから止めた。

「おい、採寸って何だ」
「そりゃ高級店だもの、サイズ測って身体に合わせて作ってくれるのよ」
「オレを置いていくのか、一人にするな」
「もう、ギャングが何情けないこと言ってるのよ」
「あ、お連れ様はこちらでお待ち下さい」

……それから後の事はリゾットはよく覚えていない。
楽しいデートの最後にとんだオチがついたわけだが、下着店での極度の緊張に神経が参ったのか、トリッシュを送って自宅に戻るなりベッドに倒れ込んでしまったような気がする。
それを忘れかけた頃に「リゾット、あの下着が出来たから取りに行くのに付き合ってちょうだい」とトリッシュに言われ、あの時の悪夢をまた蒸し返されやしないかとリゾットは身構えたが、今度は長々待たされる事はなく、代金の支払いと出来た下着を受け取るだけで済んだ。
トリッシュへのプレゼントという事なので無論リゾットが支払ったが、高級店なだけあってなるほど結構な値段だった。
商品を受け取って二人で店を出て、ようやく一息ついたリゾットはトリッシュに声をかけた。

「支払いだけならともかく、採寸に行った時のような事は二度とごめんだ、あんなに緊張したのは初めてだったぞ……」
「あはは、ごめんなさい! リゾットったらお店出るときすごくげっそりしてたもんね……
でも、プレゼントありがとう。 これ着るのをずっと楽しみにしてたの」

嬉しそうなトリッシュの顔を見たリゾットは、彼女がこれを身に着けた所を想像し、見てみたいという興味が急に湧いてきた。
自分が贈ったものなのだから、見せてもらっても罰は当たらないだろうと思い、リゾットはその要望を大まじめに口にした。

「どんなものかお前が着たところを見たい。 ……興味がある」
「もう! エッチね」

上目遣いで睨まれたが、トリッシュの笑みを含んだ表情はまんざらでもなさそうだった。

「……家に帰ってからよ?」



トリッシュの自宅に通され、リゾットは彼女が買ったばかりのランジェリーに着替えてくるのを待っていた。
神妙な顔とは裏腹に、内心は期待でいっぱいだった。
本当は着替えるところから見せてほしかったのだが、さすがに「調子に乗らないの!」と怒られたのだ。
しばらくして、シルクのベビードールを纏ってトリッシュが隣の部屋から出てきた。

「どうかしら? 似合う?」

それは淡い光沢を帯びたベビーピンクで、袖口や裾にフリルが二重についたとても可愛いデザインだった。
極めて薄い生地のため、下に着けている同色のブラとパンティーが透けて見えている。
レースと刺繍で装飾されたいかにも値が張りそうな下着だったが、意外なほど面積が少なく、特に腰回りは申し訳程度にしか覆えていない。
リゾットは強いて言うなら黒い下着の方が好みだったが、淡い色もよく似合っていると思った。
露出が多くセクシーだが、黒やワインレッドといったいかにも扇情的な色ではなく、清楚に見えるのがトリッシュ本人も気に入っているようだ。

(ガーターベルトも良いな……)

腰には凝った花の刺繍のガーターベルトが着けられ、太腿丈の薄いストッキングと繋がっていた。
ベビードールの裾からガーターの紐がちらちらと見えるのが悩ましく、持ち前の脚線美を引き立てていた。
極上のランジェリーに身を包んだこのトリッシュの姿を見られただけでも奮発した甲斐があったというものだが、もちろんリゾットがそれで満足するはずもなかった。
この前は中学生のような初心なデートを楽しみ、キスだけでも満たされたというのに、身体と心の欲求は必ずしも一致しないようだ。

「大層手の込んだ作りだな……もっと近くで、よく見せてみろ」
「あら、もしかしてムラムラしちゃった? リゾットったら分かりやすいわね」

ふふふ、と小悪魔めいたトリッシュの笑いに、図星を突かれたリゾットは(オレはそんなに物欲しそうに見えたのか……)と自分をみっともなく思ったが、よく見たいというのは正直な本音だった。
そんなリゾットの反応を面白がるように、トリッシュはわざわざ手で寄せた胸の谷間を見せつけながらからかってきた。

「今日はだめ……って言ったら、どうするつもり?」
「これでお預けをするなら、無理にでもその気にさせてやるぞ」

一見禁欲的なタイプで人間的な欲求とは縁遠く見えるが、いったん情欲に火がつくとなかなかおさまらないリゾットに、これからどんな事をされてしまうのか期待している自分に気付き、トリッシュは恥ずかしくなった。

「汚さないでね、せっかくあなたに買ってもらったんだから」

苦笑しながら、リゾットの唇にちょん、と指先で触れた。
その指ごと食べてしまいたい、という思いで頭がいっぱいになったリゾットは、隣の寝室に行くのももどかしく、トリッシュを抱き締めて顔中にキスの雨を降らせた。
いつも化粧をしている鏡台に自分たちの姿が映り、キスしている場面を客観的に見せられているようでトリッシュは恥ずかしくなったが、お返しをしながらリゾットに注意した。

「苦しいわリゾット、そんなにがっつかなくても逃げたりしないわよ」

そう言って隣の寝室に行こうとするトリッシュは明らかに鏡の方を意識しており、目ざといリゾットがその反応を見逃すはずがなかった。
普段自分がどんな顔で抱かれているのかトリッシュ自身に見せるのも一興だろうと思い、リゾットはこの鏡台の前で事に及ぼうと思いついた。

「……たまにはベッド以外の場所も悪くないだろう」
「あっ……もう、リゾットって本当にいやらしいわね!」

相手の思惑がすぐに分かり、トリッシュは怒って叩くふりをした。
リゾットにはそんなトリッシュ自身がリボンと包装紙できれいにラッピングされたプレゼントのように思え、あっさり全部脱がせてしまうのは惜しい気がしたので、胸元のリボンを解かないまま背中に手を回し、ブラのホックに指をかけてそれだけを手探りで外した。

「あっ! リゾット……本気なの……!?」

肩紐がないブラだったので、ベビードールを着せたまま外すのにたいした手間はかからなかった。
締め付けから解放されたバストが薄いシルクの生地に透けているのが鏡に映り、トリッシュは思わず眼をそらした。

(着た時は可愛いって思ったけど、こうするとなんだかすごくエッチだわ……)

リゾットはトリッシュを鏡の前に立たせ、後ろからぽよん、と弾む胸を掌に収め、すりすりと撫で回した。
すべすべした手触りの良いシルクの生地ごしに愛撫され、リゾットの熱い掌の感触がいつもと違う感じに、トリッシュは身悶えた。
直に手で触れられるのもいいが、こうされるのもなんだか病みつきになってしまいそうだ。
色づいた木苺のような突起は、リゾットの指に捉えられても弾力で指先を押し返し、けなげに自己主張していた。
軽く摘まれた先端をきゅっ、と戯れに引っ張られ、トリッシュは嗜虐心をそそるような可愛い声を上げた。

「あぁんっ……そんなにしたら、伸びちゃうっ」
「悪かったな」

今度はすりすりと労るように撫でてやると、敏感なトリッシュは背中を震わせ、乳頭は掌の中で真珠のように固さを増した。
トリッシュが痛みを感じる寸前の強さで抓ったり、脇腹から腰にかけてのラインを両手でなぞったり、リゾットはトリッシュが発情するポイントを性急に探っていった。
愛撫が激しくなるにつれ、トリッシュは前のめりの姿勢になって、いやいやをするように首を横に振り出した。

「ほら、ちゃんと立っていろ」
「あんっ、あぁっ……だって……」

足腰に力が入らず、支えなしでは立てないようなので、鏡が取り付けられた台の上に手をつかせた。
内股気味でお尻を突き出した卑猥な格好になったが、愛撫に悶えるトリッシュはそんな事気にも止めていない。
今履いているパンティーはごく小さく、T字になった後ろはお尻がほぼ剥き出しで、前はふっくら盛り上がった恥丘が何とか隠れている程度だった。
そこも悪戯したくなったが、リゾットは彼女が手を突いている台のちょうど角の部分に、恥丘が下着ごしに当たっているのに気づいた。
後ろから腰に少し体重をかけて、そこをぐっと圧迫してやるとまた眉を寄せて身を固くした。
割れ目に角が食い込んで、否応なしに刺激されているのを気づかれまいとしているのか、トリッシュは何も言わず堪えている。
思春期の始め、机の角に擦り付けて自慰を覚えた者が少なくないとか何とか、他愛ない猥談で聞いた事を思い出したが、トリッシュもそのくちだろうか。
無機物で感じている姿をもっと見たくなり、リゾットは今度は意識的にトリッシュを角に押しつけた。
薄いシルクで覆われただけの、ぷにぷにとした割れ目が固い木製の角に押し当てられ、逃れようと身動きするたびにそれで擦られたり、角がより深く食い込む感じにトリッシュは勝手に追い詰められていった。

「うぅ……んっ、ふぅんっ」

鏡台の角とリゾットの腰に挟まれ、この単調ではあるがピンポイントな責めに、トリッシュは涙を浮かべ、耳まで真っ赤にして耐えていた。
清楚な下着のクロッチは、もう生地の色が変わるくらい蜜を吸って湿っている。
その中ではごく小さな蕾がぷっくりと育って、新しい刺激を待っているに違いない。

「もう……もう、あぁ……」

生殺しにされ、とうとうトリッシュは限界が来たのか、リゾットが見ているのも構わずにくいくいと腰を使い出した。
夢中で鏡台の角に割れ目を擦り付け、自慰に耽る様は目に焼き付けて後々までおかずにしたくなるほど良い眺めだったが、リゾットはそうはさせず、後ろから腰を掴んでパンティーに手をかけた。

「あ……そんな、もうちょっとなのにっ……」

せっかくの気持ちいい事を中断させられ、トリッシュは抗議するような視線を向けてきた。
普通ならそのまま下着をずり下ろすところだが、トリッシュは下着の上からガーターを着けていたため、ガーターが邪魔になってパンティーを脱がすことができなかった。
いったんガーターを外せば解決するのだが、ガーターを着けたまましたい、というマニアックなこだわりの結果、リゾットはクロッチの部分を指で脇にずらし、大事なところだけを露出させた。

「あっ、リゾット、何するの!? 生地が伸びちゃうじゃない!」

ただ脱がされるよりも恥ずかしい格好にされ、トリッシュはあわてて抗議したが、この倒錯的な眺めにますます興奮したリゾットは、前を突き破りそうになっていた逸物をジッパーの中から解放してやった。
ぶるん、と大きく震えて一刻も早く粘膜の中に収まりたがる肉棒を、トリッシュの剥き出された性器にぐっと密着させた。
濡れて捩れた下着の間から、太いものが粘膜を割って挿入っていく。

「んんっ……! そんな、無理ぃっ……!」

待ち望んでいたものを受け入れた瞬間、トリッシュはナイフで刺されでもしたように全身をすくませたが、その表情は悦び以外の何物でもなかった。

(あたし、すごくエッチな顔してる……いつもこんな顔になってるの……?)

鏡の中のトリッシュは顔を紅潮させ、情欲に濡れた眼であらぬ方向を見つめ、物欲しそうにうっすら唇を開いていた。
立ったまま後ろから貫かれる間中、自分がどんな表情をしているかを目の前の鏡で見せつけられ、トリッシュは恥ずかしさに顔を覆いたかったが、しっかり鏡台に手をついていないと脚が震えて崩れてしまいそうだった。

「あ……はぁっ……」

やがてリゾットの腰がトリッシュの突き出したお尻とぴったり密着した。
深々とおさまった肉杭の存在感に、切なく息をついているのが何ともいじらしい。
凝った刺繍のガーターが、丸いお尻から太腿にかけてを縦に飾っているのが一層艶めかしかった。

「きつくないか」
「ん……なんだか、リゾットの……いつもより……」
「いつもより、何だ? 言ってみろ」
「そんな……」

ベビードール姿のトリッシュを後ろから犯している背徳感が欲情をそそり、リゾットがいつも以上に興奮しているのがトリッシュにも伝わっているようだったが、まだ様子を具体的に表現できるほど理性は蕩けていないようだ。

「このままするの? そっと……そっとしてね?」
「分かっている」

リゾットははじめから思い切り突き上げたいぐらいだったが、トリッシュの負担を考え、まずは慣らす事にした。
いったん抜き出すと、熱っぽく潤った粘膜の襞々が、出ていこうとするリゾットを引き留めるように絡みついてくる。
その可憐な抵抗を愉しみながら、抜ける寸前まで腰を引くと、自分の肉棒がトリッシュの花園へ掛け橋となって繋がっている様が見えた。
わざと手間取ったふりをして、入り口付近で雁首を浅く出し入れして焦らしてやり、もう一度深くまで勢いよく収めた。

「はんっ」

再度の深い挿入に、耳まで真っ赤にしたトリッシュのお尻に力が入り、リゾットの掌の下で柔らかい肉がきゅっと引き締まる感じがした。
腰を両手でしっかりと固定し、そのまま抽挿のペースを徐々に速めていく。
欲情で張り詰めたリゾットの肉は、蕩けそうな粘膜の管の中を力強く前後し、トリッシュを内側から手荒く愛撫した。
弾力ある尻にリゾットの引き締まった腰が打ち付けられ、肉のぶつかる音が立て続けに響く。
トリッシュの華奢な身体には持て余すほどの巨根が、たっぷりの蜜にまみれてぬちゅっ、ずぷっと出入りしている。
それに合わせてベビードールの裾とほどけたリボンが嵐の中の花のように激しく揺れ、鏡台の上の化粧水や香水の瓶が倒れ、傍から見ればまるで無理矢理犯されているようだった。

「はぁ、はあぁ」

リゾットに思うさま後ろから突かれてトリッシュが熱い息を弾ませるたび、目の前の鏡の表面が白く曇った。

「や、やめて、リゾットっ、壊れちゃうっ!」

一番奥の無防備なところに、硬い先端がずん、とぶつかり、お腹を突き破られそうでトリッシュは怖くなって懇願した。
リゾットはいったん腰を使うのを止めてトリッシュを休ませてやり、ふと思いついて再びメタリカを発動してみた。

「? リゾット、何してるの……っ?」

リゾットの姿が背景にとけ込むように消えていくのを鏡越しに見て、トリッシュは何のつもりかと思った。
もちろん本当に消えたわけではなく、メタリカの保護色のせいなのは、未だ挿入されたままの性器の脈動や、背中に感じる身体の熱からも明らかだ。
不思議に思う間もなくまた突き上げられ、トリッシュは前のめりになって喘いだ。

「あぁぁっ、ふあぁぁ!!」
「いい格好だぞ、トリッシュ」

正面の鏡には、トリッシュが見えない相手に一人で乱れている姿しか映っておらず、淫らなパントマイムのようだった。
この趣向に一層興が乗ったリゾットは、後ろから掴んだトリッシュの腰を動かし、鏡台の角にあてがった。

「あっ……、また、そこ……!」

悪戯された時も感じ過ぎて辛いくらいだったのに、今度はリゾットに突かれ、動かれるたびに割れ目も角で擦られ、トリッシュは二重の衝撃に襲われる事になった。
外側と内側の両方を硬いもので蹂躙され、ベビードールに包まれた肢体はがくがくと揺れた。

「あ、あぁ、だめぇ、おかしくなっちゃうぅっ!!」

薄いシルク一枚で覆われた割れ目に鏡台の角が一際深く食い込むのと、根本まで填まり込んだリゾット自身がトリッシュの子宮口を擦り上げるのとが同時だった。

「はあぁんっ、い、いいっ……!」

トリッシュは鏡の中の自分を間近で見ながら、火花が弾けるような衝撃とこの上なく甘い陶酔に、不自然な体勢のまま仰け反った。
後ろにいるリゾットにもイく間際の顔を鏡越しに見られ、その恥ずかしさだけでもう一度軽くイッてしまいそうだった。
全身が蕩けるような脱力感に襲われても、繋がった所だけは無意識のうちに淫らに蠢いてリゾットを絞り上げていた。
腰が砕けてその場にへたりこみそうになったトリッシュだったが、後ろからリゾットに抱き止められて何とかふらつく身体を支える事ができた。
激しい情交に汗ばんで薔薇色に上気した肌が、淡い色のベビードールから透けている。
リゾットはトリッシュのつぶれそうに柔らかい身体を羽交い締めにしながら、だめ押しのようにできるだけ奥へとぶちまけた。

「……はあぁ……あ、熱いっ……」

トリッシュは朦朧とする意識の中で、煮詰まったように濃いリゾットの生精が胎内に射ち上げられるのを感じた。
ガーターストッキングに包まれた脚が引きつる寸前までぴんと伸び、射精の力強い脈動に合わせて痙攣する。
新鮮な精を絞り取ろうとするように、粘膜が勝手にきゅんきゅんと蠢いているのが自分で分かった。

「まだ奥がヒクついているぞ……」

ようやく長い射精を終えたリゾットにあからさまな事を耳元で囁かれ、トリッシュの全身がかっと熱くなった。

「リ……リゾットだって、まだこんなに硬くしてるくせにっ」

すぐさまお返しをしてやったのは、さすがにボスの娘と言うべきだろうか。
トリッシュがくいっ、と腰を捩ると、蜜にまみれていやらしくぬめったリゾットの肉棒が柔らかい肉の間から抜き出された。

「ふふ、リゾットの、ぬるぬるになっちゃったわね」

今し方までお腹に入っていたものを見て、トリッシュはまたもや火がついたのか、淫蕩な笑みを浮かべた。



隣の寝室で、リゾットをベッドに仰向けに寝かせたトリッシュはガーターの留め具を外し、濡れてしまったパンティーをするりと脱ぎ捨て、おもむろにリゾットの腰の上に跨った。

「ぁんっ……!」

二度目なだけあって十分すぎるほど濡れた花びらと、いきり勃った先端がくちゅ、とかすかなキスの音を立てた。
トリッシュは腰をくねらせながら勃ち上がった肉具を奥までくわえ込み、恍惚とした顔でリゾットを見下ろした。

「はぁっ、い、いいわ」

リゾットに鏡の前で見せつけられながら抱かれたせいで性的に刺激されたのか、あどけない顔を紅潮させて娼婦のような真似をするトリッシュの姿は見たこともないほど淫らだった。
「いやらしいのはお互い様だな」と苦笑し、リゾットはトリッシュの上体を引き寄せ、唇を求めた。



……そうして心行くまでお互いに溺れた後、リゾットはトリッシュと次のデートの約束をした。
当日、リゾットは年甲斐もなくわくわくしながら以前と同じ公園に出掛けたのだが、待ち合わせ場所に現れたトリッシュは、リゾットを人気のない物陰に連れ込み、おもむろにそっとスカートを捲ってみせた。

「ほら、見て」
「!!」

なんとトリッシュはワンピースの下に、リゾットが贈った淡いピンクのシルクの下着を着けていた。
少し顔を赤らめて、かわいらしく秘密を囁く。

「あなたが贈ってくれた下着、今日どうしても着て来たくって……どうかしら?」

リゾットにとってはどうもこうもあったものではなく、見なかった事にしようと思っても、悩ましいガーターが目に焼き付いてしまっていた。
これを着せたまま鏡の前で痴態を演じさせた事を否応なく思い出し、リゾットは不覚にも勃起してしまった。
こんな状態で、以前のように純朴な気持ちでデートなどできるわけがない。

「さっ行きましょ、リゾット。 茸のピッツァの美味しいお店見つけたのよ」

煩悶するリゾットの気持ちなど知る由もなく、トリッシュは眩しい笑顔で手を握ってきた。
このまま一日中生殺しにされる事を思い、ため息をついたリゾットは夢遊病者のような足取りでトリッシュといっしょに歩いて行った。


END


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