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奇譚小函―きたんこばこ―

R-18 二次創作テキストサイト

俺屍サマナー

JUST THE TWO OF US(R-18)


(注:灯代(♀)と男性化灯代君(♂)の同キャラ対戦です)


もし、自分自身が異性だったら一体どんなふうになったか。
鬼首灯代は、自分とそっくりなその少年が目の前に現れた時、お互い驚いて刀に手をかけた後、また同じタイミングで引っ込めて、おずおずと口を開いて互いに名を訊ねた。
それが彼、別の世界線から来たもう一人の鬼首灯代との出会いだった。
同じ字を、少女が「ともよ」と読むのに対し、少年は「ひのしろ」と自ら名乗った。
こうして出会った二人が打ち解け、意気投合するのに五分もかからなかった。

「灯代君の棲む世界では、陣内様は女性なのね!」
「うん、とっても素敵な方だよ」
「そうなんだ……一度お会いしてみたいなぁ」
「……灯代ちゃん、一体何考えてるんだ……? 言っておくけど絶対渡さないよ」

赤い短髪に日焼けした肌といった特徴はもちろん、二卵性の双子にしてもそっくりな顔を見合わせ、二人は飽きずお互いを観察している。
男子用と女子用で少し違いはあるが、よく似たデザインのブレザースタイルの制服姿。
一方は丈の短いスカート、一方は半ズボンで白靴下の上から太腿まで露わにしているのも同じだった。
何も知らない者がこの二人を見れば、一緒に生まれ育った双子の兄妹(あるいは姉弟)がお揃いを着ているように見えただろう。

「本当にそっくりね」
「本当にそっくりだね」

本人達は気づいていないが、ユニゾンする声は少年の方がやや低い。
柔和な眉に藍色の眼、はにかんだような口元といった、瓜二つなお互いの顔立ちに間近で見入っていた時の事だった。

「……あっ」

二人の顔が近付きすぎて、はずみで唇がかすめるように触れ合った。
一瞬の事だったが、少女と少年は電流にでも触れたように飛びのいて離れ、頬を真っ赤にする。
「キス、しちゃった……」と言ったのはどちらの方だったか。
自分の唇に恐る恐る指で触れる、互いの同じ仕草を見つめながら、二人の灯代はもう一度、先程の不思議な感覚を確かめるように近付いて唇を合わせた。

「んっ」
「ん、ん……」

鏡に映したように同じ顔の少年と少女が、つがいの小鳥のように寄り添いながら触れ合うだけのキスを繰り返している。
お互いキスはこれが初めてではなかったが、それでも自分と同じ顔の相手にキスしている、という奇妙に倒錯した状況に、二人の灯代の胸は高鳴る一方だった。
やがて気が済んだように唇が離れ、二人はさっきの続きのように再びじっと見詰め合った。
今度はそれぞれの指は相手の唇に伸びている。

「灯代ちゃんの唇、柔らかいんだね……」
「灯代君こそ」

薄く色づいた唇をなぞられながら、誰と比べているのか思い浮かべ、二人の灯代の胸の奥がぽっと熱くなる。
燃えるような口付けで灯代を溶かした初めての相手も、彼あるいは彼女の棲む世界では性別が反転しているのだが、かけがえのない仲魔である事には変わりはなかった。
そして、陣内以外の異性を知らない二人にとって、唇の他にもお互いの身体がどうなっているのか知りたい、見てみたいという興味が膨れ上がる。
目の前にいる相手は自分自身で、ただ性別だけが違うのだから所謂浮気には当たらないのでは……と都合のいい理屈さえ浮かんでくる。
二人の灯代の中で、パートナーに隠れていけない事をする罪悪感よりも、好奇心の方が上回りつつあった。

「灯代君……いい?」
「うん、灯代ちゃん……」

少年の指が性急に少女のブレザーの下に潜り込み、少女の指はもどかしく少年のネクタイを解いた。

子猫がミルクを舐めるような音が、さっきからずっと続いている。
実際はそれよりももっと艶かしい、秘めやかな行為のせいだった。
衝動のまま絡み合う少年と少女はいまだ制服を着たままだったが、くつろげられたシャツの胸元からは汗を浮かべた小麦色の素肌が覗いている。
二人の灯代は互いの秘処だけを露出させ、夢中で口唇愛撫に耽っていた。
やはりと言うべきか、顔は同じでも男と女で最も違うその箇所を見ているうちに、いつもそれぞれの相手に床で教わっている事を披露して悦ばせてみたくなったのだ。
上になった少女の襟元のリボンはそのままで、ブラウスのボタンは全て外され、日焼けした肌に映える白とオレンジの縞模様のブラが見え隠れしている。
白靴下を履いたままの足首に、同じ柄の下着がくしゃくしゃになって引っかかっていた。
短いスカートが捲れて、何も着けていない桃尻を突き出した破廉恥な格好のまま、灯代は相手の半ズボンの前を開けてそこに顔を埋めていた。
知っているものよりは細めで色も淡く、しかし触れれば十分な熱さと硬さが感じられる茎、その先端に少女は愛おしそうにキスをした。

「ふふ、灯代君の、もう硬いね」

丸い頬を火照らせながら、大人になりかけている形のそれを咥え、まだ段差の低い雁首の周りを優しく舌でなぞってみる。
優しい愛撫にも関わらず鮮烈な刺激に襲われた少年はく、と息を詰め、若い茎がびくりと震えるのが少女の唇に伝わる。
初夜では本懐を遂げる前にあえなく暴発してしまったものだが、それ以来毎夜鍛えられている成果か、彼の自前の剣は絶え間ない口戯にもよく保っていた。

「灯代ちゃんだって、こんなに……」

一方、下になった少年の方は、制服のスカートの中にあどけない顔を潜り込ませ、秘処を覗き込んでいた。
健康的に張った太腿の奥に息づく花びらをそっと指先で捲り、濡れた唇に似た器官へとキスをお返しする。
割れ目の間から覗く小さな蕾を自分の唇で大事に包み込むようにして、優しく刺激した。

「はあっ」

鼻にかかった喘ぎと共に茎を嬲る舌使いが中断され、お礼のように熱烈な口淫がまた再開される。
武骨な指での繊細な愛撫と比べると少年の仕方はまだ拙いものだったが、奉仕される灯代はその違いさえも愉しむようにうっとりと眼を閉じる。
もどかしい愛撫に堪えきれず、もじもじと尻を振るのが知らず奉仕の妨げになり、動かないでと手を添えた少女の腰の感触に、少年は改めてその細さを意識する。
いつも若々しい律動を受け止めてくれる、ただ一人の女(ひと)の姉御肌な性格そのままの、頼もしいくらいの豊満さに引き換え、少女の肢体はずいぶんと華奢に思えた。

「んぷっ……ふあぁ……」

お互い夢中で貪り合う大胆な姿は、唇が触れ合うだけの、アクシデントのようなキスでどぎまぎしていた初心さからはかけ離れていたが、二人の根底にあるのは相手を気持ちよくさせたいというひたむきな意思だった。
それは次第に、どちらが先に音を上げるか勝負するような意地の張り合いに変わり、がむしゃらに互いを追い上げていく。
逃げられないよう腰を掴まれ、耳を塞ぎたくなるようないやらしい音を立てながら、自分が相手に与えた分だけ唇と舌で愛され昂められる。
いつまでも続くような愛戯の循環だったが、少年の方がわずかに早く果てた事であっけなく終わった。

「……だめだ、イッちゃ……うっ!」

男の意地も矜持も少女の舌の上で砂糖菓子のように溶かされ、悔しいと思う間もなく温かな口内へと気をやってしまう。
唯一知っている男のそれ以上に勢いの良い吐精に、驚いた少女はきゅっと眉を寄せ、溢れる白濁は咥えた唇の内側に収まりきらず、こぼれてしまった。
まだ熱い体液を指ですくって拭き取り、青い匂いのするそれを少女はきれいに舐め取った。

「はぁ……灯代君の、陣内様と同じくらい濃いね……」
「そ、そう? 濃いとか薄いとかあるの?」
「比べるとかじゃないけど、そんな感じがするの……味見してみる?」

自分の出したものを少女から口移しに分け与えられ、口の中に絡むような独特の生々しい味に眉をしかめる。
それでも、これを味わって受け入れてくれたと思うと、気恥ずかしいような愛おしいような想いが込み上げてきて、本能に火がついた少年は華奢な身体をかき抱いてその悪戯な唇を貪っていた。
少女も相手の背中に手を回し、奪われるままの情熱的なキスに応える。

「あ、灯代君、また……」

制服の外に露出したままの器官が、刺激と興奮に早くも熱と硬度を取り戻し始めているのに気付き、少女は「元気良いね」と嬉しそうに指摘する。
自分がこんなにいやらしいと思われたようで恥ずかしい上、いきり勃ったものをどうしようと持て余す少年に柔らかい身体を押し付けながら、彼よりも少しだけ早熟な少女は熱っぽく囁いた。

「ね……最後まで、してくれる……?」
「……いいの? だって、灯代ちゃん……」
「陣内様には……秘密だから……」

もう一人の自分自身に、お互いの相棒しか知らない物欲しげな顔を晒した事で、この場の艶かしい雰囲気は二人の灯代から急速に理性を奪いつつあった。
制服を脱ぎ捨てるのももどかしく、着たままの姿で事に及ぼうと二人はせっかちに身体を重ねようとする。

「重くない?」
「大丈夫だよ」

積極的な少女は自分が上になりたいと希望し、仰向けになった少年の腰を跨ぐ。
パートナーとも度々この体勢で愉しんでいるので、特に抵抗感も問題もなかった。
日頃情を交わしている相手への後ろめたささえも、今は極上のスパイスにしかならない。
硬く屹立したものに手を添え、期待と共にほころびた花芯にあてがう。
少年にはその様子はスカートの影になって見えず、蕩けた粘膜に先端を捉えられ、自身がゆっくりその中へ沈められていく艶かしい感覚だけで挿入を知った。

「あは……ちゃんと、入ったよ……灯代君のが、中でどきどきしてる……」

先程の戯れでお互い十分に準備が出来ているせいか、一つになるのに支障は無かった。
待ちきれないように少女は眼を潤ませ、ほっそりした腰をぎこちなく前後させる。
成長過程の少年と少女の身体が制服の下にしなやかに息づいて、汗ばんでいる。
二人の結合部はスカートで覆い隠されていたが、少女が腰を浮かせるたびに、蜜にまみれた若い肉同士が深く交わっている様が短い裾からきわどく見えた。

「気持ちいい、灯代君……」

いつもと違う形に多少の違和感を覚えながらも、少女の身体は少年の器官を柔軟に受け入れ、愉しんでいる。
熱い猛りにいい所を擦り上げられるたびに息を詰め、幾層もの襞で食い締めてくるきつさは少年が操を捧げた相手にも劣らない。
とても自分だけじっとしていられず、我慢できなくなった少年は望みを口にした。

「灯代ちゃん、ぼくも動いていい?」
「う、うん……いつも、灯代君がしてるみたいにして……」

その言葉に、少年は意外な力強さでぐっと腰をせり上げ、少女の身体ごと持ち上げるように下から突き上げた。
腹の奥を突き破られそうなほど深い一突きに、繋がったままの灯代の尻が跳ねる。

「あぁ、ふぁあっ! 灯代くんっ、そんなに、強くしないでぇ!」

灯代の小柄な身体を夜毎いいように揺さぶり、押さえつけるように圧し掛かったり逆にしっかりと支えたりする、あの太く強靭な腰。
いつも受け入れているそれに負けないほどの力で何度も抽送され、少女が甘い悲鳴を上げる。
少年の背丈も身体の厚みもまだ大人の男にはかなわないが、雄の衝動のままに少女を突き上げる腰は見かけに似合わぬ力強さを秘めており、いずれ逞しく成長しそうな気配が伺えた。
優位な体勢にも関わらず、下になった少年に一方的に攻められ、貫かれる肉茎に身体の芯を熱く溶かされて灯代の上体が崩れてしまう。
二人は繋がったまま唇を求め合い、その間にも忙しなく腰を使い無我夢中で快感を追っていた。

「凄っ……灯代ちゃんの中、絡み付いてくる……っうぅ!」
「こ……壊れちゃうっ、んあぁっ! そんな、奥まで……」
「く、うぅ……! た、堪んないよぉっ、千切れそう……!」

それぞれ相手を犯しているように激しく交合いながら、二人とも犯されているように荒い息に混じって嬌声を上げる。
既に男を知っており、ある程度女としてこなれてはいても、まだどこかしら生硬な感じがする最奥を捏ね回すように、少年は硬直した肉茎を重なり合った襞の間にこじ入れた。
濡れた摩擦に先端から根元までをくまなく嬲られ、初々しい締め付けに思わず歯を食いしばる。
あまりの気持ちよさに一層暴れる勢いを増した器官に振り回されるように、突き上げる腰を止められずにいる少年だったが、ただ無茶苦茶に突いているばかりではない。
雁首がそこに擦れるたびに、少女の背中がびくん、と仰け反る一点を狙って抽送を繰り返していた。
初めて女体を知った時は、熟れた果実のように甘美で、燃え盛る炉の中のように熱い歓待に、一夜に幾度となく搾り取られたものだったが、今の少年に相手と共に愉しむだけの余裕を育てたのも同じ女だった。
相手に合わせて放つか、外に出すつもりでいたが、自分の上で乱れる少女の媚態にまたもや屈せざるを得ないのは少年の方だった。
潤んだ藍色の双眸が、情欲に蕩けた互いの視線が絡み合う。

「灯代ちゃん、また、出ちゃう……!」
「いいの……さっきみたいに、灯代君の、いっぱい出してっ……!」
「灯代、ちゃんっ……うぅ……っ!」
「あぁ、ん……! 灯代君、熱ぃっ……!! 私も……」

許されるや否や、子宮口の手前で命の滾りが溢れ出し、少女のなかをいっぱいに満たしていく。
放ちながらもさらに奥へと送り込むように、本能的に激しい突き上げをやめない少年に揺さぶられ、少女もほとんど同時に限界を迎える。
押し流されそうな快感を堪えるように、白靴下の中で足指がきゅうっと丸まる無意識の所作も、二人揃って同じだった。
精を噴き出し続ける亀頭と、包み込む粘膜が同じリズムでひくひくと震え、密着した相手の反応に煽られてそれぞれが切ない声を漏らす。
仲良く上り詰めてしまった二人は、お互いの身体に縋りながら、はぁはぁと息を弾ませていた。

「……陣内様にはこんな事言えないな……」
「絶対、内緒にしてね……」
「うん……」

そう囁きあう二人の灯代だったが、後で案の定この情事に勘付いたそれぞれの仲魔に「えらくお楽しみだったじゃねぇか、あぁ?」とヒイヒイ言わされる事になるとは予想もしていなかったのだった。


(ヲハリ)

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